伝書バトから通信衛星まで…軍隊における「偵察」の歴史
軍事作戦の遂行上、重要な任務の1つが偵察だ。
敵の情報を集めて戦闘を優位に導く偵察は古今東西の戦争で行われ、今後、さらに進化していくと思われる。
そこでは、さまざまな道具や手段が利用されてきた。その一部を、兵器にくわしい作家・イラストレーターの坂本明氏に紹介していただく。
伝書バト・馬・犬
目で見た情報を迅速に伝えるため運用。
ハトの帰巣本能を利用し遠くへメッセージを届ける「伝書バト」は、古代エジプト時代から使われている。足の速い馬は伝令の移動手段として軍用に活用され、犬も第1次世界大戦で文書を持たせ伝令した記録もある。これらの動物は近代になっても軍用に使われ続け、それぞれが持つ優れた能...