有事化で大きく変化した世界の防衛産業。冷戦終結の縮小傾向から拡大路線へ
ゲリラやテロリストとの闘いから一変、国同士の正面衝突というひと昔前の戦争と同じ様相を呈しているロシアによるウクライナ侵略。
ドローンや各種ハイテク兵器など新しい装備品も登場し、転換期を迎えている世界の防衛産業。その実態を軍事技術に詳しい井上孝司氏に聞いた。
欧米企業が上位を占め、中国の防衛産業が急上昇
東西冷戦の終結で軍縮や予算削減が続いてきた世界の防衛産業が、2022年に勃発したウクライナ戦争や23年のイスラエル・パレスチナの紛争などで注目され始めた。
軍事関連の調査研究を専門に行うストックホルム国際平和研究所(SIPRI)のリポートでは、22年度に世界で最も軍事費が多いのはアメリカの...