特殊な技術を必要とする「飽和潜水員」を自衛隊が養成するワケ
世界でもトップクラスの実力を誇るのが海上自衛隊の飽和潜水員だ。潜水艦の事故という非常事態にいつでも対応できるよう備えるとともに、その特殊な技術と経験は次世代へとバトンタッチされていく。
なぜ飽和潜水員を養成しているのか
潜水医学実験隊では、100メートルを超える深深度飽和潜水訓練を毎年実施している。特殊な環境下で大きな危険が伴うため、その安全性と有効性の確保のためには訓練に臨む6人の潜水員だけでなく、指揮官、作業官、管理官など大人数がかかわる部隊の総員挙げての大掛かりな訓練となっている。
なぜそうまでして、飽和潜水員を養成しているのか。
「深海での人の生理機能や精神機能に関してはまだまだ...