予算削減も戦略のうち? 海上自衛隊が目指す「ハイ・ローミックス」とは
日本周辺を取り巻く世界の安全保障環境は、海上自衛隊が生まれた70年前と比較すると大きく変貌を遂げている。冷戦が終結し、日本の平和を揺るがす脅威は、北方から南西方面にシフトしている。これからの海自のあるべき姿とは?
防衛大学校准教授の相澤輝昭氏に、専門家の視点から「海自の未来」を語っていただいた。
ハイエンドとローエンドのミックスを追求する新装備
まず相澤氏は、創設70周年を迎える海上自衛隊の装備について、平素から常に装備の能力向上が講じられていることを強調した上で、次のように述べた。
「最近の動向を見ると、個々の装備の能力向上もさることながら、海自全体として装備の『質と量』のバランスをと...