1年中、毎日を元気で健やかに過ごしたい!そう願うあなたに、とっておきの術を“体が資本”という自衛官から教えてもらいましょう。
それは、1日数分のストレッチングと、食べる「メシ」にちょっと気を付けるだけという簡単な術。なんといっても多数のオリンピアンを生み育てた自衛隊体育学校直伝ですから、毎日繰り返せば、元気が出ること間違いなし!
室内外が乾燥する季節は疲れ目に注意
冬は外気だけでなく、室内でも暖房により空気が乾燥するため、涙液が蒸発しやすく、目の角膜が直接空気に触れることで疲れ目(ドライアイ)を招きやすくなります。
そんなときは、加湿器で湿度を保ったり、目薬をさすなどの対策をとりましょう。併せて目を温めたり、疲れを和らげるマッサージを取り入れたりすると、より効果的です。
ストレッチ:目が疲れると硬くなる後頭下筋群をもみほぐそう
首の後ろのマッサージ
1:首の後ろに片手のひら(左右やりやすいほうでOK)全体を当てる
2:手でギュッと首をつまむ
3:そのまま上にスライドさせる。再び下にスライドさせ、上下に3往復してもみほぐす
【教官POINT】
首と頭の境界の深層にある小さな筋肉の集まりの「後頭下筋群」は、目が疲れると連動して硬くなるため、もみほぐして柔らかくしてあげると、目もスッキリするでしょう
うなじ周辺のマッサージ
1:後頭部の右側の骨の溝に右親指を当てる
2:親指を回しやすい方向に10周動かす。左側も同様に行う
【教官POINT】
親指をぐるぐる回して気持ちいいと感じるのがポイント。どちらのマッサージも、後頭部や頸椎に痛みがある場合は控えてください
メシ:ビタミンAやB群などの栄養素で目の疲労回復を
「食事でも目の疲れを改善することはできるんですよ」と話すのは、管理栄養士の梶岡2曹だ。
まずは目の粘膜や粘液の成分の材料となるビタミンAを取りたいという。多く含まれる食材には、ニンジン、カボチャ、春菊などの緑黄色野菜や、レバー、ウナギなどが挙げられる。
さらにはビタミンB群も重要で、視神経を活性化させ目の周辺の筋肉を和らげる働きのあるビタミンB1(豚肉、豆類など)、目の粘膜を回復させるB2(卵、牛乳など)、細胞の新陳代謝を助けるB6(鶏肉など)、視神経を回復させるB12(カキなど)も加えたいとのこと。
「紅サケなどに豊富なアスタキサンチンは目の血流を良くし、イワシ、サンマ、サケなどに豊富なDHAとEPAは目の機能を高める効果が期待できるので、魚もいいですね」と梶岡2曹は勧める。
【簡単お勧め料理】
アスタキサンチンとDHA・EPAがまとめて取れるサケと、ビタミンB12が豊富なカキを使った「鮭とカキのクリームシチュー」は目の疲れに効く1品。ビタミンAを多く含むニンジンやチンゲンサイを具材に加えれば最強です!
目に良い食材を1品に凝縮!海上自衛隊余市防備隊の「鮭のチャンチャン焼き」

北海道の郷土料理の1つで、目に良い生サケと野菜をみそで味付けし、蒸し焼きにしたもの。料理名の由来は、「チャチャッと手早く作れるから」など、諸説ある。レシピを知りたい方は、以下をクリックして記事をご覧ください。
【自衛隊体育学校 第1教育課 体育班 体育教官 久保田1等陸尉】
国防の任務に就く自衛官や部隊を強くするための体育・格闘指導者を育成する第1教育課で体育教官を務める。自衛官の健康な体づくりのため、ストレッチにも精通する
【自衛隊体育学校 第2教育課 運用班 メディカルトレーナー室 栄養係 梶岡2等陸曹】
管理栄養士の資格を持ち、オリンピックなどを目指す自衛官アスリートを栄養アドバイスでサポート。減量を必要とする選手には、食事の取り方などの助言も行う
【モデル隊員:自衛隊体育学校 第1教育課 体育班 体育助教 江頭3等陸曹】
(MAMOR2025年3月号)
<人物写真/山田耕司(扶桑社) 料理写真/林紘輝(扶桑社)>
※記事内容は上記掲載号の発売時点のものです








