陸上自衛隊米子駐屯地から、隊員食堂のメニュー「大山鶏のバターチキンカレー」を紹介します。
山陰の名峰「大山」の麓で育った大山鶏の柔らかいモモ肉と地元産の乳製品を使った、マイルドで奥深い味のカレーです。
みなさんにもぜひ味わっていただこうと、記事の最後にはレシピも紹介します。
西に島根半島、北に日本海を望む鳥取県米子駐屯地

駐屯地の隊舎。天気の良い日には、名峰大山や日本海を一望できるそう
陸上自衛隊米子駐屯地は、米子市内に所在し、東に日本百名山の1つである名峰「大山」、西に島根半島、北に日本海を望む風光明媚な環境にあります。
1950年に創設され、第8普通科連隊、業務隊、後方支援隊などが駐屯しており、隊員の約70パーセントが山陰地方出身の郷土部隊です。「地域とともに」を合言葉に、日々、防衛警備や災害派遣に備えた訓練に励んでいます。
地元産の新鮮な鶏肉で作る「大山鶏のバターチキンカレー」
鳥取県はカレールウの消費量が全国トップクラスとのこと。隊員食堂でも毎週木曜日が「カレーの日」となっていて、スタンダードなチキン、ポーク、ビーフのカレーから、秋はキノコカレー、夏の暑い時季にはココナツミルクを利かせたカレー、また、ご飯だけではなく、カレーうどん、カレースパゲティまで手を替え品を替え、提供されているのだそうです。
そんな中でも人気なのが今回紹介する「大山鶏のバターチキンカレー」。肉質が柔らかい大山鶏をはじめ、バターチキンカレーには欠かせないバター、牛乳、生クリーム、ヨーグルトも地元産の新鮮なものを使用し、地産地消を実現しています。
北インドが発祥の地といわれているこのカレーは辛さが控えめで、マイルドな味わいが特徴。辛いもの好きな隊員のために、辛さやスパイシーな風味を追加できる市販品のホットパウダーなどを卓上に用意し、副菜にサラダ、デザートにはフルーツゼリー、プリン、手作りのクレープなどが提供されることが多いとのこと。士気が上がること間違いなしの献立です。
注目食材:大山鶏

鳥取県の代表的な名峰は、中国地方最高峰の「大山」。その山麓には「名水百選」に選ばれている名水がこんこんと湧き出ている。大山鶏とは大山周辺のきれいな空気と、ミネラル分豊富な天然水で育った鶏のこと。ジューシーでうまみがあり、肉質が柔らかいのが特徴。
鶏肉に含まれるたんぱく質は、必須アミノ酸をバランスよく含み、筋肉の構築と維持に重要な役割を果たす。代謝を活発にして細胞を活性化させるビタミン類も豊富で、疲労回復にも効果的。
隊員の感想は?

隊員食堂は約300席と広く、開放的な雰囲気で、日々訓練に励む隊員たちの英気を養う場となっている
「チキンとバターの味のバランスが良く、野菜の甘みも感じられ、胃にもたれることなく、最後までおいしく食べられます」(曹長/男性・50代)
「野菜も柔らかく煮込まれていて、食材のおいしさも引き出されています。隊員食堂の中で一番好きなメニューです!」(3曹/女性・20代)
「チキンのうまみがしっかり感じられ、生クリームによるまろやかな味わいでさらにおいしく、たくさん食べてしまいます」(士長/男性・20代)
栄養価の高い食材を苦手でもおいしく食べられる工夫を
【陸上自衛隊 米子駐屯地 業務隊 補給科 糧食班 管理栄養士 禰屋防衛技官】
地元米子市出身で、大学卒業後、駐屯地で勤務しています。今後も管理栄養士の資格を生かした献立作成や、栄養教育、調理指導などを楽しく行っていきたいと思っています。
「おいしかった」という感想やメニューについてのいろいろな意見は、糧食班一同の励みになるのでみんなで共有し、各部隊にも伝わるようにしています。
隊員の多くが苦手でも栄養価の高い食材は、ピューレにしてこっそり加えるなど、試行錯誤を重ねています。鳥取県は農産物、海産物が豊富なので、できる限り旬の食材を使っていきたいです。
「大山鶏のバターチキンカレー」のレシピを紹介

※隊員食堂で作られているレシピをもとに編集部で家庭向けにアレンジしました
<材料(2人分)>
ご飯:丼2杯分
鶏モモ肉(一口大に切る):120g
赤ワイン:大さじ1
サラダ油:適量
おろしニンニク:小さじ1
おろしショウガ:小さじ1/2
タマネギ(5mm幅の薄切り):1個
ニンジン(3mm幅のいちょう切り):1/4本(50g)
ジャガイモ(1cmの角切り):1個
<A>
トマトケチャップ:小さじ1
トマトピューレ:大さじ2
チキンコンソメ(顆粒):小さじ1
<B>
カレールウ(あれば甘口と中辛):60g
カレー粉:小さじ1
<C>
プレーンヨーグルト、生クリーム、牛乳:各大さじ2
バター:10g
ラッキョウ、福神漬けなど:各適量
<作り方>
1:少し深めのフライパンにサラダ油を熱し、おろしニンニクとおろしショウガを入れて炒め、香りが出てきたらタマネギ、ニンジンも加え、中火で2~3分炒める。<A>を加えて炒め、さらに鶏肉を加えて炒め、赤ワインをふる。
2:1の具材がひたひたになるくらいの水(分量外)とチキンコンソメを入れ、ひと煮立ちしたら、ジャガイモを加え、具材が柔らかくなるまで煮る。
3:2の火を止め、<B>を加えてなじませ、水分が足りないようなら水適量を加えて調整する。
4:さらに<C>を加えて軽く煮、仕上げにバターを加えて混ぜる。
5:器の半分にご飯を盛り、横に4をかける。好みでラッキョウや福神漬けなどを添える。
(MAMOR2026年2月号)
<調理/樋口秀子 文/富田純子 料理撮影/山川修一(扶桑社) 写真提供/防衛省>
※記事内容は上記掲載号の発売時点のものです

