将来の幹部自衛官を育成する防衛省の教育機関、「防衛大学校」。毎年1万5000人を超える観客が来場し、大いに賑わう開校記念祭は、同校を代表する人気イベントとして定着している。
この開校記念祭で特に注目を集めるのが、女子学生による「棒引き」だ。戦略とチームワークが勝敗を分ける、見応えのある競技として知られている。
第73回開校記念祭の「棒引き」優勝決定戦に密着し、その熱戦の模様をお届けする。
両大隊1勝1敗1引き分け。最後に勝利をつかんだのは?

敵を振り払って、棒を自陣まで運び入れた4大隊の選手たち。盛り上がる4大隊応援団
2025年11月8日、青空の下、観客の熱気渦巻く中、棒引きの予選は行われた。勝ち進んだのは3大隊と4大隊。
決勝予定の翌9日午前は、直前の雨でグラウンド不良につき4日後に順延に。平日の授業の後、夕闇迫る中での決戦となった。

最終セットを終え、両大隊の総長と審判員、教官らが集まり、反則などを確認する
第1セットは4大隊の快勝。第2セットは両大隊譲らず引き分けに。最終セットは3大隊が意地の踏ん張りを見せて勝利。
顔にはドーランを塗り、気合いを入れて臨んだが、負けが決まり肩を落とす3大隊の選手たち
白熱した名勝負の結果は、反則点を引いた総得点で4大隊がわずかに1点上回り、優勝をつかんだ。
男子学生も後方支援も含めての総力戦でした
優勝した4大隊総長の原学生に話を伺った。

協議の末、優勝が決まり、飛び跳ねて喜ぶ4大隊の選手たち。笑顔が弾けた瞬間だ
「先に行われた男子学生の棒倒しで同じ4大隊が優勝し、女子学生は気持ちが奮い立ったとともにプレッシャーも感じていました。以前から3大隊は強いといわれていて、私自身どう戦ったらいいのか迷いもありましたが、仲間がいろいろと作戦を立ててくれて助かりました」
観客に聞いた!「棒引き」を見てどうだった?
「今日は最後まで熱い戦いでした」と語る吉田さん。
「めいっ子が3大隊の3学年です。去年も決勝で涙を流しましたが、今年も僅差で負けて残念でした。来年は最終学年なので、リベンジできるよう頑張ってもらいたいですね」
(MAMOR2026年3月号)
<文/古里学 写真/荒井健>
※記事内容は上記掲載号の発売時点のものです



