•  汗とともに鉄分が体外に流れ出したり、食欲不振で鉄分の摂取量が減ったりすることで、動悸や息切れ、疲労感、立ちくらみなど貧血の症状が表れやすくなることがあります。

     ヘモグロビン(赤血球の中にある酸素を運ぶタンパク質)を生成する鉄分の不足による鉄欠乏性貧血の予防には、鉄分を含む食品の摂取はもちろん、内臓の機能を改善し、鉄分の吸収を高めるストレッチを行うのも効果的です。

     そこで、1日数分のストレッチングと、食べる「メシ」にちょっと気を付けるだけという簡単な術をご紹介。なんといっても多数のオリンピアンを生み育てた自衛隊体育学校直伝ですから、毎日繰り返せば、元気が出ること間違いなし!

    おなかをひねることで内臓の機能を活性化

    おなかひねりストレッチ

    画像1: おなかひねりストレッチ

    1:両手両脚を広げてあおむけになり、太ももとおなかを近づけて、両手で膝を抱える。この姿勢のまま、おなかを意識しながらゆっくり大きく腹式呼吸をする。「吸う・吐く」を1呼吸として10呼吸行う。

    画像2: おなかひねりストレッチ

    2:次に、あおむけのまま両手を伸ばし、両脚はそろえて膝を90度曲げる。ゆっくり息を吐きながら、両脚を左側に倒す。このとき、両肩が浮かないように注意(無理に膝を床に着ける必要はない)。

     この姿勢のまま、ゆっくり大きく3呼吸し、反対側も同様に行う。左右交互に3回ずつ繰り返す。

    画像3: おなかひねりストレッチ

    3:次に、2の最初の姿勢から、両脚を肩幅に開く。ゆっくり息を吐きながらお尻を上げ、肩から膝までが一直線になるようにする。ゆっくり息を吸いながら、お尻を床に着け、元の姿勢に戻る。これを3回繰り返す。

    【教官POINT】
    おなかに刺激を与えることで内臓が活性化され、呼吸と連動させることで体幹部の深層筋を鍛えて内臓を正しい位置に戻します。それにより内臓機能が改善され、鉄分の吸収率を高め、貧血の予防が期待できます。

    吸収率の高い「ヘム鉄」を多く含む食材を食べよう

    「鉄欠乏性貧血になりやすい夏は、『ヘム鉄』を多く含む食材を取るように心がけましょう」と話すのは、管理栄養士の梶岡2曹だ。

     栄養素の鉄には、「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」があり、前者はレバーや赤身肉、マグロ、アサリなどに多く含まれ、後者は水菜、小松菜、ホウレンソウ、納豆、卵などに多く含まれるそう。

    「ヘム鉄は非ヘム鉄に比べて吸収力が4、5倍と高く、体内に効率よく取り入れることができるのでお勧めです」

     いっぽうで非ヘム鉄もビタミンCと併せて取ると、吸収力がアップするとのこと。ビタミンCが豊富な赤パプリカ、ブロッコリー、芽キャベツ、水菜などと一緒に取るのが良いそうです。

    「野菜はゆでるとビタミンCが流れ出てしまうので、生かレンジ加熱で食べられる水菜が特にお勧めです」と梶岡2曹。

    【簡単お勧め料理】
    ヘム鉄と非ヘム鉄をそれぞれ含む食材を合わせた「アサリと水菜のサラダ」がお勧め。水煮缶の汁気を切ったアサリと、3㎝の長さに切ってレンジ(600W)で3分加熱して水気を切った水菜を合わせ、ポン酢とすりゴマであえます

    海上自衛隊小月航空基地の「小月鯨撃カレー」

    画像: 海上自衛隊小月航空基地の「小月鯨撃カレー」

     クジラの赤肉とアサリのむき身の入ったカレーは、「ヘム鉄」たっぷり。食欲が湧かないときでも、スパイスの効いたカレーならモリモリ食べられるかも! レシピを知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

    レシピはこちらから

    【自衛隊体育学校 第1教育課 体育班 体育教官 久保田1等陸尉】
    自衛官や部隊を強くするための体育・格闘指導者を育成する第1教育課で体育教官を務める。自衛官の健康な体づくりのため、ストレッチにも精通する

    【自衛隊体育学校 第2教育課 運用班 メディカルトレーナー室 栄養係 梶岡2等陸曹】
    管理栄養士の資格を持ち、オリンピックなどを目指す自衛官アスリートを栄養アドバイスでサポート。減量を必要とする選手には、食事の取り方などの助言も行う

    【モデル隊員 自衛隊体育学校 第1教育課 体育班 体育助教 下城2等陸曹】

    (MAMOR2025年9月号)

    <人物写真/星 亘(扶桑社) 料理写真/山川修一(扶桑社) 調理/樋口秀子>

    自衛隊式 元気が出るメシ&スト術入門

    ※記事内容は上記掲載号の発売時点のものです

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