季節の変わり目の寒暖差や、進学や就職などで環境が変化しやすい4、5月は、ストレスで自律神経のバランスが乱れがちという人も。すると、心の安定に欠かせない脳内物質「セロトニン」が分泌されにくくなり、体がだるい、やる気が出ないなどの心身の不調を感じることもあるようです。
そんなときは、セロトニンの分泌を促すリズム運動や食事で心を安定させ、気分を前向きに変えてあげましょう。
それは、1日数分のストレッチングと、食べる「メシ」にちょっと気を付けるだけという簡単な術を紹介。なんといっても多数のオリンピアンを生み育てた自衛隊体育学校直伝ですから、毎日繰り返せば、元気が出ること間違いなし!
ストレッチ:一定のリズムで同じ動きを繰り返すと気持ちが前向きに
その場足踏み:1秒間に2歩間隔で5分
1:両脚を肩幅に開き、背筋を伸ばし、リラックスした状態で立つ

2:肘を曲げ、腕を振りながら、左右交互に太ももを上げて、その場足踏みをする。このとき、太ももを上げる高さは床と平行、手は軽く握り、肘の角度は90~120度、肘を後方に大きく引き、背中を丸めないのがポイント。1秒間に2歩間隔のリズムで5分続ける
【教官POINT】
リズム運動を始めてから5分ほどでセロトニン濃度が高まり、20~30分でピークに達し、その状態は2時間ほど続くといわれています
その場スキップ:一定のリズムで5分
1:両脚を肩幅に開き、背筋を伸ばし、リラックスした状態で立つ

2:頭の中で一定のリズムを取りながらスキップする。このとき、膝は自然と上がる角度に、手は軽く握り、肘は自然な角度で腕を大きく振るようにし、背中を丸めないのがポイント。一定のリズムで5分続ける
【教官POINT】
スキップで跳ねる高さは、楽しく続けられるくらいがベター。どちらの運動もまずは5分から始め、セロトニンの分泌を促す日光を浴びながら行うと、より効果的です
メシ:トリプトファンを多く含む食材を取りセロトニンUP
「自律神経の乱れが原因で疲労感を覚えたり、やる気が出ない場合には、『幸せホルモン』とも呼ばれるセロトニンを増やす食事を心がけましょう」と話すのは、管理栄養士の梶岡2曹だ。
セロトニンは、自律神経のバランスを整えて精神状態を安定させる神経伝達物質で、増やすことで心の疲れや体の不調を改善する効果が期待できるという。
必須アミノ酸の1つである「トリプトファン」は、セロトニンの材料となるアミノ酸なので、食事でしっかり取りたいと梶岡2曹。多く含まれる食品には、鶏肉、卵、チーズ、大豆製品、乳製品、種実類、カツオ、マグロ、バナナなどが挙げられる。
「トリプトファンは、朝に取ることで、昼にはセロトニンに変わり、さらに夜にはメラトニンという睡眠を促すホルモンに変わる優れものなんです」
【簡単お勧め料理】
セロトニンUPにお勧めなのが「鶏肉のチーズ照り焼き」。鶏もも肉を両面、焼き色が付くまで焼き、しょうゆ、酒、みりん、砂糖を合わせた調味料を加えて煮詰め、スライスチーズをのせて溶けたらスライスアーモンドを散らします
航空自衛隊土佐清水分屯基地の「カツオたたき丼 韓国風」

トリプトファンが豊富なカツオのたたきを韓国風のたれに漬け込んでご飯にのっけた丼。卵黄にもトリプトファンが含まれるので、食べるとやる気が湧くかも!? レシピを知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
【自衛隊体育学校 第1教育課 体育班 体育教官 久保田1等陸尉】
自衛官や部隊を強くするための体育・格闘指導者を育成する第1教育課で体育教官を務める。自衛官の健康な体づくりのため、ストレッチにも精通する
【自衛隊体育学校 第2教育課 運用班 メディカルトレーナー室 栄養係 梶岡2等陸曹】
管理栄養士の資格を持ち、オリンピックなどを目指す自衛官アスリートを栄養アドバイスでサポート。減量を必要とする選手には、食事の取り方などの助言も行う
【モデル隊員 自衛隊体育学校 第1教育課 体育班 体育助教 乾2等陸曹】
(MAMOR2025年6月号)
<人物写真/星亘(扶桑社) 料理写真/林紘輝(扶桑社) 調理/樋口秀子>
※記事内容は上記掲載号の発売時点のものです







