• 画像: 自衛隊体育学校にて話を伺った、自衛官アスリート3人。メダルの輝きに引けを取らない笑顔を見せてくれた。左から高谷大地1等陸尉、新添左季2等陸尉、佐藤大宗2等海曹

    自衛隊体育学校にて話を伺った、自衛官アスリート3人。メダルの輝きに引けを取らない笑顔を見せてくれた。左から高谷大地1等陸尉、新添左季2等陸尉、佐藤大宗2等海曹

     400人余りの日本代表選手が出場し、世界中を熱く盛り上げた2024年パリオリンピック。自衛隊体育学校に所属する7人の自衛官アスリートもそれぞれの活躍を見せてくれた。

     今回は、見事金メダルを獲得した高谷大地1等陸尉、新添左季2等陸尉、佐藤大宗2等海曹の3人の監督、コーチからその強さを生み出した秘密を伺った。

    【高谷大地1等陸尉】
    写真左。1994年、京都府出身。小学生時代にレスリングを始める。網野高校から拓殖大学に進み、2017年に自衛隊入隊

    【新添左季2等陸尉】
    写真中央。1996年、奈良県出身。両親、兄、弟の5人家族。バラエティーやドラマ、アニメを見るのが好き。好きな食べ物は揚げ物全般

    【佐藤大宗2等海曹】
    写真右。1993年、青森県出身。オフは家族と出掛けるか、料理をしてお酒を飲むことが多い。好きな食べ物は、お肉、ラーメン、ビール

    米満達弘3等陸佐:レスリング・高谷1等陸佐をメダル獲得に導く

    【レスリング男子 米満達弘3等陸佐】
    1986年、山梨県出身。2012年ロンドン五輪レスリング・フリースタイル66㎏級金メダリスト。15年に引退しコーチへ転身

     高谷1尉のメダル獲得について「本番でも気負いすぎず良い緊張感をもっていたので、これはいけるんじゃないかという安心感がありました。自衛隊体育学校の練習環境は整っていますが、いかに生かすかが大切です。意欲をもって環境を活用した高谷1尉のような選手がメダリストになれるのだと思います」と話してくれた。

    池田ひとみ3等陸佐:柔道・新添左季2等陸尉をメダル獲得に導く

    【柔道女子 池田ひとみ3等陸佐】
    1985年、沖縄県出身

     新添2尉の大きな武器である内股を各国の選手が対策してくることを見越し、ほかの投げ技に磨きをかけ、新たに寝技を練習することを新添2尉に提案。

     メダル獲得について「自衛隊体育学校の充実した練習環境もあって、新添2尉も課題の克服に集中して練習できたと思います。彼女が19歳のときから柔道に打ち込む姿を見てきましたが、今回のメダル獲得は、彼女が入隊以来やってきた練習の成果だと思います」と話してくれた。

    石川公文1等陸尉:近代五種・佐藤大宗2等海曹をメダル獲得に導く

    【近代五種 石川公文1等陸尉】
    1978年、大阪府出身

     佐藤2曹については「自分が関わるようになったのは東京オリンピック後の2021年から。それから3年間、競技力だけでなく振る舞いや発言など、選手としてだけでなく人間としても成長を感じています」と話してくれた。

     試合展開によっては、逆転の目がない場合もある競技だが、どのような試合であっても決して諦めない佐藤2曹の姿に、上司と部下という立場を超えて、学ぶことが多いという。

    選手ファーストの環境を用意する体育学校

     自衛隊体育学校は、陸・海・空各自衛隊の共同の機関として、1961年に朝霞駐屯地(東京都)に創設された。練習施設が完備されているのはもちろん、スポーツ科学の分野では最新鋭の測定機器を用いて身体能力を分析し、選手が持つ課題に合わせた練習内容をカスタマイズすることができる。

     また、栄養士監修による食事の提供・管理やメディカルトレーナーによるボディーケアなど、選手の体づくりに関するサポート態勢も充実しているほか、指導者人材の豊かさも自衛隊体育学校がもつ特徴の1つだ。

     所属選手は引退後に監督やコーチとして勤務が可能で、その磨いた技術や知識を後進育成に生かすことができる。長きにわたる調査研究に基づく系統的なトレーニングプランとケアサポート。創設来、パリ五輪までに、計28個のメダルを獲得するという実績をもつ自衛隊体育学校は、競技面と生活面のサポートを包括的に行う。まさに自衛官アスリートを育成する最高峰の機関といえるだろう。

    (MAMOR2025年1月号)

    <文/ナノ・クリエイト 写真/増元幸司>

    自衛隊体育学校アスリートの強さとは?

    ※記事内容は上記掲載号の発売時点のものです

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