•  病気じゃないけど、なんとなく体がだるい、疲れが取れないってことないですか?

     1年中、毎日を元気で健やかに過ごしたい!そう願うあなたに、とっておきの術を“体が資本”という自衛官から教えてもらいましょう。それは、1日数分のストレッチングと、食べる「メシ」にちょっと気を付けるだけという簡単な術。

     なんといっても多数のオリンピアンを生み育てた自衛隊体育学校直伝ですから、毎日繰り返せば、元気が出ること間違いなし!

    「夏の疲れがたまって、動くのがきつい」ときのストレッチ

     連日気温35℃超えを記録するなど、酷暑だった今夏。秋を迎えると昼夜の気温差などもあり、季節の変わり目は自律神経のバランスが崩れやすくなり、体調を崩す方も多いのではないでしょうか。

     近年では、この秋の慢性的な疲労を「秋バテ」と呼ぶようです。自律神経のバランスが乱れると呼吸が浅くなり、疲れやすい体になるといわれています。「深い呼吸」を意識して疲労回復を図りましょう!

    ストレッチ:深い呼吸を繰り返すと、自律神経が整い疲労回復に

    深呼吸:5回

    1:背筋を伸ばし脚を肩幅に開いて立つ

    2:口から息を吐きながらゆっくり背中を丸め、同時に腕を内側にひねりながら前に伸ばしていく。このとき手のひらは外側に向け、目線はおへそに向ける

    3:鼻から息を吸いながら上半身をゆっくりと起こし、同時に肘は自然に曲げ、腕を左右に開き、手のひらを上に向ける。胸が開いたら1の姿勢に戻る。1~3を5回繰り返す

    【教官POINT】
    背中を丸めて胸を閉じることで、息を深く吐くことができ、反対に胸を開くことで息を深く吸うことができます

    バックオープナー:左右各5回

    画像1: バックオープナー:左右各5回

    1:肩の真下に手のひらを、股関節の真下に膝をつき、四つんばいになる

    画像2: バックオープナー:左右各5回

    2:その姿勢をキープしたまま、左手を頭の後ろにつける

    画像3: バックオープナー:左右各5回

    3:鼻から息を吸いながらゆっくり顔を上げ、肩甲骨を寄せるようにして胸を開く。口から息を吐きながらゆっくり顔を下げ、1の姿勢に戻る。1~3を5回繰り返し、左右を逆にして同様に5回繰り返す

    【教官POINT】
    どちらのストレッチも、ゆっくりと痛みのない範囲で、深い呼吸と胸のストレッチ感を意識しながら行いましょう

    メシ:喉が渇く前の水分補給と疲労回復食材で、夏バテを撃退!

    「夏の疲労感の原因の1つには、脱水があると考えられます。血液中の水分が不足すると血流が悪くなり、細胞への水分供給も不足し、疲労を感じるのです」と語るのは、管理栄養士の梶岡2曹。

     喉が渇いたと感じたときには脱水が始まっているので、渇く前の水分補給を心掛けたいとのこと。同時に、疲労回復を促す食材も取りたいという。

    「『疲労回復ビタミン』ともいわれるビタミンB1は豚肉やウナギなどに多く含まれていますが、水溶性で体にためておくことができないので、こまめに取ることが重要です。

     そのほか、細胞の新陳代謝に関わっているとされる炭水化物『ポリアミン』を多く含む納豆やみそなどの発酵食品や、疲労回復因子を増やす効果があるとされる『アンセリン』を多く含むサケ、カツオ、鶏胸肉などもお勧めです」

    【教官POINT】
    「アンセリン」を含むサケを使った「サケと野菜のレンジ蒸し」がお勧め。耐熱皿に野菜(切ったキャベツやタマネギ、モヤシなど)を敷き、酒をふったサケの切り身をのせ電子レンジで加熱。ポン酢しょうゆでいただきます

    海上自衛隊鹿屋航空基地の「豚骨のみそ煮込み」

    画像: 海上自衛隊鹿屋航空基地の「豚骨のみそ煮込み」

     MAMOR本誌連載「全国自衛隊の隊員食堂」で紹介したメニューの中から選んだ1品は「豚骨のみそ煮込み」。

     ビタミンB1たっぷりの骨付き豚肉を、ポリアミンを含む麦みそで煮込んだ、疲労回復に最適の1品。鹿児島定番の煮物は、南国の暑い夏に負けないパワーめしです。

    レシピはこちらから

    【自衛隊体育学校 第1教育課 体育班 体育教官 久保田1等陸尉】
    国防の任務に就く自衛官や部隊を強くするための体育・格闘指導者を育成する第1教育課で体育教官を務める。自衛官の健康な体づくりのため、ストレッチにも精通する

    【モデル隊員 自衛隊体育学校 第1教育課 体育班体育助教中山2等陸曹】

    (MAMOR2024年11月号)

    <人物写真/星 亘(扶桑社) 料理写真/林紘輝(扶桑社)>

    自衛隊式 元気が出るメシ&スト術入門

    ※記事内容は上記掲載号の発売時点のものです

    This article is a sponsored article by
    ''.