•  開庁52周年を迎えた航空自衛隊沖縄県恩納分屯基地から、隊員食堂のメニュー「うちなー空上げ」を紹介します。

     ニンニクとショウガを効かせた鶏の唐揚げを、少しとろみをつけた沖縄そば風のだし汁につけて食べるメニュー。彩り豊かなトッピングも添えました。

     みなさんにもぜひ味わっていただこうと、記事の最後にはレシピも紹介します。

    開庁52周年を迎えた沖縄県恩納分屯基地

    画像: 赤瓦の屋根が沖縄らしい、庁舎運用地区の庁舎。日暮れ時には、夕日輝く東シナ海が一望できるそう

    赤瓦の屋根が沖縄らしい、庁舎運用地区の庁舎。日暮れ時には、夕日輝く東シナ海が一望できるそう

     航空自衛隊恩納分屯基地は、沖縄本島の中央部西海岸側に位置しており、「庁舎運用地区」と、約5キロメートル南にある「通信地区」(標高219メートル)の2カ所に分かれています。通信地区の山頂は、太平洋と東シナ海が見渡せる絶景ポイントです。

     開庁52周年を迎えた当基地には地対空ミサイル「ペトリオット」を運用する高射隊が所在し、防空および弾道ミサイル防衛を主な任務としています。

    空自空上げ大会で優勝した「うちなー空上げ」

     今回、紹介する隊員食堂の料理は「うちなー空上げ」。「うちなー」とは沖縄県や沖縄の方言を指す言葉で、「空上げ」は一般でいう「唐揚げ」のこと。空自では、“より上を目指す”いう意味を込めてこのように表記されているのだそう。

     地産地消に取り組み、地元の人気料理を参考にするなどして、全国各基地に特色を生かした自慢の空上げがあるとのこと。空自では食育の観点からも各種施策を実施しており、この「うちなー空上げ」も2019年に行われた空自南西航空方面隊主催の「空自空上げ大会」のために考案され、優勝したオリジナルレシピです。

     地元沖縄の郷土料理「沖縄そば」のだし汁に空上げをつけてトッピングの錦糸卵や紅ショウガなどと共に食べるスタイル。沖縄そばは豚骨とカツオ節からとっただし汁が特徴で、食堂では豚骨を半日から1日かけて煮出し、沖縄の粗塩で調味します。

     こだわった分、まさにここでしか味わえない“うちなー”な仕上がり。沖縄のピリ辛調味料「コーレーグース」を混ぜても美味だそうです。

    沖縄そばとは

     県内全域に伝承する郷土料理。特徴は小麦粉だけを使い、かん水で練って作る太めの麺と、豚骨やカツオ節からとった濃厚なだしで仕上げた汁。具は豚の三枚肉を煮たもの、ネギ、紅ショウガなどが定番。近年はソーキそば、野菜そばなどのバリエーションがある。

     また、地域により、麺や具が異なり、宮古そば、八重山そばなどがある。島唐辛子を泡盛に漬けた調味料「コーレーグース」をかけると味が締まるとされる。

    隊員の感想は?

    画像: 隊員食堂は、食事を楽しむ場であるとともに、ほかの任務に就く隊員たちと集える場でもあり、いつも温かな空気に包まれているのだとか

    隊員食堂は、食事を楽しむ場であるとともに、ほかの任務に就く隊員たちと集える場でもあり、いつも温かな空気に包まれているのだとか

    「揚げたての空上げを、とろっとした沖縄そばだしにつけて食べ、最後に余っただしをご飯にかけて食べると、もう最高♪」(2佐/男性・30代)

    「私は空腹時や気持ちが落ち込んでいるとき、体力が落ちているときに、隊員食堂でこの空上げを食べると元気になります!」(2曹/男性・40代)

    「『うちなー空上げ』は私の大好物。外はサクサク、中はジューシーで、沖縄そばのだしが合わさるとおいしさが引き立ちます」(士長/男性・20代)

    栄養面はもちろん「隊員が何を食べたがっているか」常にリサーチ

    【航空自衛隊 恩納分屯基地 第19高射隊基地 業務小隊給養係 栄養士 山田3等空曹】

     宮崎県出身で、2009年に入隊しました。入隊時は通信員としての任務に従事していたのですが、以前から興味を持っていた「料理のできる栄養士」を目指して21年から2年間、専門学校に通い、資格を取得しました。

     新たに給養係として当分屯基地に就いて3年目。自分が作成した献立を提供して、おいしい笑顔を届けられることにやりがいを感じ、選んだ道は間違っていなかったと思っています。

     栄養面はもちろんですが、隊員たちがどんな料理が好きか、何を食べたがっているかを常にリサーチして、献立に反映させたいです。

    「うちなー空上げ」のレシピを紹介

    画像: ※隊員食堂で作られているレシピをもとに編集部で家庭向けにアレンジしました

    ※隊員食堂で作られているレシピをもとに編集部で家庭向けにアレンジしました

    <材料(2人分)>

    鶏モモ肉(ひと口大に切る):240g

    <A>
     しょうゆ:小さじ1と1/2
     おろしニンニク、おろしショウガ:各小さじ1
     ゴマ油:小さじ1

    小麦粉、片栗粉:各60g

    [沖縄そば屋のだし汁(作りやすい量)]
     水:10カップ
     豚骨:400g
     カツオ節:20g
     しょうゆ、酒:各大さじ1
     粗塩(あれば沖縄塩シママースなど):小さじ1/3
     ※豚骨が入手できない場合は湯1カップに白湯豚骨顆粒スープの素、和風顆粒だしの素各小さじ1/2を溶かし、しょうゆ、酒、塩各少々を加えて味を調える

    <B>
     水、片栗粉:各大さじ1を溶かしたもの
     
    揚げ油:適量
    レタス、キュウリ、ミニトマト、万能ネギ(小口切り)、紅ショウガ、錦糸卵:各適量

    <作り方>

    1:沖縄そば風のだし汁を作る。鍋にたっぷりの水(分量外)を沸騰させ、豚骨を入れてさっとゆでる。ザルに上げ、豚骨を洗い、アクを取る。

     再び鍋に分量の水と豚骨を入れ、3時間ほどかけて約半量になるまで煮出す。火を止め、カツオ節を入れてしばらく置いたら、こし、再び火にかけて、しょうゆ、酒、粗塩で味を調える(出来上がり量は約4カップ)。

     残っただし汁は冷蔵庫で保存、もしくは小分けにして冷凍庫で保存しておくと便利。

    2:鶏モモ肉は<A>の調味料で下味を付ける。

    3:2に小麦粉、片栗粉の順に衣を付け、170℃に熱した揚げ油で揚げ、油をきる。

    4:1の沖縄そば風のだし汁1カップを加熱し、<B>の水溶き片栗粉を適量入れて混ぜ、好みのとろみをつけて小さな容器に注ぐ。器にレタスを敷き、3をのせ、トッピングを彩りよく盛る。

     食べるときは、だし汁に万能ネギ、紅ショウガ、錦糸卵を入れ、空上げをつけながらいただく。

    (MAMOR2026年1月号)

    <調理/樋口秀子 文/富田純子 料理撮影/林 紘輝(扶桑社) 写真提供/防衛省>

    ※記事内容は上記掲載号の発売時点のものです

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