•  沖縄県勝連地区を母港とする海上自衛隊の掃海艇『ししじま』から「焼きソーキ カレーソースかけ」を紹介します。

     沖縄料理に欠かせない骨付き豚肉を使ったボリューミーなおかず。肉の脂とうまみがカレーソースのスパイスとよく合い、深みのある味わいです。

    沖縄県勝連地区を母港とする海上自衛隊の掃海艇『ししじま』

    画像: 掃海艇『ししじま』の艇名は、鹿児島県にある獅子島に由来しているそう

    掃海艇『ししじま』の艇名は、鹿児島県にある獅子島に由来しているそう

     掃海艇『ししじま』は、海上自衛隊水陸両用戦機雷群第6機雷戦隊に所属し、沖縄県うるま市勝連地区を母港としています。

     海上および海中に設置された機雷を捜索、除去して船舶を守り、航路を確保することが主な任務です。磁気に反応する機雷への対策のため、木造であることが最大の特徴で、乗員数は約40人。少数精鋭で各種任務に従事しています。

     天候によっては艇が揺れ、食欲が出ない場合もあるそうですが、同乗する調理担当の給養員が乗組員のために工夫を凝らしておいしい食事を提供しています。

    とろとろに煮込まれたソーキが絶品「焼きソーキ カレーソースかけ」

    15席ほどの隊員食堂は、ほかの大型艦に比べると小規模だが、年齢、階級関係なく、和気あいあいと食事が楽しめる雰囲気だという

     今回紹介する「焼きソーキ カレーソースかけ」は、母港が沖縄県だけあって、沖縄でよく使われる豚の骨付き肉(沖縄の方言でソーキ)がメイン食材です。カレーの中に入れることもあるそうですが、あえて別々にし、おいしそうな焼き色をつけた肉に、カレーソースをかけてみようと考え、誕生しました。

     肉の脂とうまみがカレーソースのスパイスとよく合い、深みのある味に仕上がった自信作だそう。隊員食堂では肉を下ゆでして余分な脂は落とし、オーブンで焼き色をつけ、カレーソースをかけてから、さらにもう一度焼いて提供するという手間をかけています。

     カレーソースや付け合わせには多種の野菜を用いて栄養価をアップ。夏はゴーヤやオクラなどを添えます。

     外食ができない艇内では食事が何よりの楽しみ。このメニューの日、食べ終わった皿に残されているのは、きれいに食べきった骨だけだそうです。

    隊員の感想は?

    「肉とカレーソースの相性が抜群で、スパイスも効いていておいしかったです。私も料理をするので、ぜひ作りたいです!」(3曹/男性 20代)

    「長時間煮込んだソーキがかまなくてもいいほどやわらかく、最後に焼いているので香ばしさも増し、ご飯が止まりません」(2曹/男性 20代)

    「ソーキをカレーと一緒に煮込むのではなく、後からカレーをかけることで、肉本来のうまみがより感じられておいしかった!」(3曹/男性 20代)

    キャリアは30年以上「食材を無駄にせず、使いきる自信はあります」

    【海上自衛隊 掃海艇『ししじま』 給養員 北方1等海曹】

     鹿児島県出身で、1992年に入隊しました。

     給養員として護衛艦、陸上部隊での勤務を経験し、現在は掃海艇で任務に就いています。入隊する前は正直あまり料理を作ったことはなかったのですが、あっという間にキャリアは30年以上。冷蔵庫、冷凍庫も小さく、制約の多い艇内の調理場ですが、食材を無駄にせず、使いきる自信はあります。

     艇が揺れていると揚げ物などはできません。献立や調理法を変えながら、臨機応変に対応しています。これからもおいしい食事で乗組員のテンションを上げていきたいです。

    母港の沖縄らしさを味わえる「焼きソーキ カレーソースかけ」

    ※隊員食堂で作られているレシピをもとに編集部で家庭向けにアレンジしました

    <材料(3〜4人分)>

    [焼きソーキ]
    骨付き豚肉(スペアリブ):500g

    <A>
    長ネギ(5㎝長さに切る):1本
    ニンニク(半分に切る):2かけ
    ショウガ(皮付きのまま5㎜厚さに切る)30g

    [カレーソース(作りやすい分量・11/2カップ)]

    <B>
    タマネギ:小1個
    ニンジン:1/4本
    セロリ:5㎝
    トマト(種を除く):小1個
    リンゴ(すりおろす):1/4個
    バナナ(つぶしてペースト状にする):1/4本

    バター:大さじ1

    <C>
    カレーパウダー:小さじ1
    カレーフレーク:大さじ4~5
    生クリーム:大さじ2
    塩:小さじ1/3
    コショウ、チリパウダー
    ガラムマサラ、クミンパウダー:あれば各適量

    [付け合わせ]
    キャベツ(千切り)、トマト(くし型切り)、レタス(食べやすい大きさにちぎる)、ブロッコリー(小房に分け、塩ゆでする):各適量

    <作り方>
    1:焼きソーキを作る。鍋に湯(分量外)を沸かし、肉を入れてひと煮立ちさせ、ザルにあげて軽く水洗いする。再び鍋にたっぷりの湯(分量外)を沸かし、肉と<A>を入れ、弱火で4〜5時間煮る。途中、水分が少なくなったら適量の水(分量外)を足す。

     煮汁はカレーソースの水分調節に使用するのでとっておく。

    2:肉をザルに上げ、軽く水洗いして天板に並べ、少し焦げ目がつくくらいまでオーブンで約10分焼く。フライパンやオーブントースターで焼き色がつくまで焼いてもよい。

    3:カレーソースを作る。<B>の野菜をざく切りにしてミキサーにかけてから、リンゴとバナナも加える。ミキサーがない場合、野菜をそれぞれ細かいみじん切りにする。

    4:フライパンにバターを入れ、3を入れて弱火で炒め、<C>のカレーパウダー、カレーフレークを加える。様子を見て肉の煮汁適量を足して水分量を調整し、そのほかの調味料を加えて味を調える。

    5:器に2を盛り、上から4をかけ、付け合わせの野菜を彩りよく盛る。

    注目食材「骨付き豚肉」とは

     料理のボリュームと豪華さをアップする食材の1つで、骨の周辺には肉のうまみが詰まっている。沖縄料理に多用されるのは肋骨側のバラスペアリブで、沖縄の方言ではソーキという。直火焼き、たれに漬け込んで焼く、とろとろ煮込み、コクのあるスープなど、幅広い料理で食されている。コラーゲン、ビタミンB1を豊富に含み、美肌効果や疲労回復効果が期待できる。

    (MAMOR2026年6月号)

    <調理/樋口秀子 文/富田純子 料理撮影/山川修一(扶桑社) 写真提供/防衛省>

    ※記事内容は上記掲載号の発売時点のものです

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