新明和工業
XU-MⅡ(えっくすゆーえむつー):海上での観測や監視などを行う双胴型無人飛行艇の実験に成功

先代の試作機「XU-M」を改良した「XU-MⅡ」。飛行制御システムの刷新や軽量化などが図られ、安全性や拡張性が向上している
2025年10月、国産の無人飛行艇「XU-MⅡ」が初飛行に成功した。同機を開発した新明和工業は、戦前は前身の川西航空機が飛行艇や戦闘機を開発・製造し、現在は、海上自衛隊のUS-2を開発・製造している企業である。
今回飛行に成功した無人機は、胴体が2つの双胴型無人飛行艇で、試験に使用されたのは、実機の5分の1スケールの機体だ。遠隔操作によって飛行艇を離着水させるなど、基本的な性能の確認が行われた。
今後は、同機に研究開発用航空機「XU-L」のOPV試験を踏まえた自動操縦機能を装備し、さまざまな風や波などの環境下で試験を行い、無人飛行艇実証機の開発に役立つデータの収集を重ねるという。
「XU-MⅡ」により飛行試験を繰り返して実機を完成し、海上での観測や監視、調査、物資の運搬などの分野で活用することを目指している。

<SPEC>全長:3.86m 全幅:5.5m 全高:1.05m 巡航速度:時速72km
川崎重工業
K-RACER(けーれーさー):オートバイエンジンを搭載した無人ヘリコプター

山間部、離島などへの物資輸送、災害時のインフラ維持や、偵察・情報収集などでの活用が期待される
<SPEC>全高:2m 最大貨物搭載量:200kg 最大速度:時速約140km 航続距離:100km以上 使用可能時間:1時間
有人機で大型のヘリコプターと無人機で小型のドローン、それぞれの利点の融合を目指して川崎重工業が開発した無人ヘリコプター。
手軽に使える小型のドローンは貨物搭載量や航続距離、耐風性能などに課題があるが、オートバイ用の高性能な小型エンジンを積んだ無人のヘリコプターであれば、よりパワフルで厳しい環境でも安定した自動航行が可能だ。
実際、K-RACERは、最大で200キログラムの重量物を、100キロメートル先まで1時間足らずで輸送できるという。
同機は、少子高齢化で労働力不足が進み、また災害が激甚化する中で活用を目指す。南海トラフ巨大地震を想定した陸上自衛隊の訓練や、海上自衛隊の物資輸送の訓練で実証試験に参加した。
(MAMOR2026年4月号)
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<文/魚本拓 写真提供/各メーカーより>
※記事内容は上記掲載号の発売時点のものです
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