自衛隊には、さまざまな号令があり、隊員たちは訓練の中で受け方や発し方を身に着けていく。
ここでは実際に使われている号令中から、多くの隊員を整列&移動させるための隊列の号令、隊形の号令を紹介しよう。部隊を訪ねて録音した音声もぜひ聞いてみて。大きな音が出るので、周囲にご注意を。
隊列の号令:実際の隊員の配置と音声を紹介

部隊の動作に関する号令。指揮官が隊員を集合させ、整列、移動させるために使う。ここでは9人で1個の分隊を例に紹介する。
集まれ
基準となる隊員が指揮官の前、6歩の位置に立ち、ほかの隊員は指揮官から見て右に1列に並ぶ。
陸3 1 隊列の号令 集まれ
youtu.be右へ ならえ

最右翼の隊員を基準に、左腕を肩の高さに水平にし、手のひらを下に指先を伸ばし、腕の長さで列を整える。
陸3 3 隊列の号令 右へ ならえ
youtu.be番号 始め

予令「番号」で基準隊員を除く全員が頭を右に回し、動令「始め」で基準隊員から順に右から左へ番号を発声しながら頭を正面に戻す。
陸3 4 隊列の号令 番号 始め
youtu.be短間隔 集まれ

「集まれ」の号令よりも短い間隔で並ぶ。片手を腰に当てた肘の間隔で1列横隊を作る。
間隔を 開け(詰め)
列を整える際など、隊列の通常の間隔(約1メートル)と短間隔(約50センチメートル)を変更する場合に用いる号令。
陸3 2 隊列の号令 短間隔 集まれ
youtu.be別れ
この号令で隊員は隊形を解き、解散をする。
陸3 8 隊列の号令 別れ
youtu.be縦隊右(左)へ 進め
縦隊に整列した隊員に進む方向を指示する号令。先頭の隊員は90度右(左)に方向転換して進み、2人目以降は先頭の隊員に続いて行進する。
陸3 5 隊列の号令 縦隊右(左)へ 進め
youtu.be縦隊半ば右(左)へ 進め
縦隊で行進中に45度の角度で右(左)に方向転換し、そのまま前進する。
陸3 7 隊列の号令 縦隊半ば右(左)へ 進め
youtu.be半ば右(左)向け前へ 進め
「斜行進」と呼ばれる、縦隊を保持したまま45度右(左)に進む号令。各隊員は列を整えながら進む。
陸3 10 隊列の号令 半ば右(左)向け前へ 進め
youtu.be隊形の号令:実際の隊員の配置と音声を紹介
部隊の人数が多くなると、隊形を作る号令も増える。ここでは、9人で1個の分隊が4個分隊(36人)で構成される小隊の隊形を例に号令をまとめた。
列を 開け
横1列に並んだ際、分隊の列同士の距離を開ける号令。「開け」の動令に合わせDの分隊を基準に距離を調整する。
陸5 1a 隊形の号令 列を 開け
youtu.be列を 詰め
横1列に並んだ際、分隊の列同士の距離を詰める号令。Aの分隊を基準に、2列目以降の分隊が隊列の距離を調整する。
陸5 1b 隊形の号令 列を 詰め
youtu.be右(左)から縦隊作れ 進め

4列縦隊から1列縦隊を作る号令。
「進め」の動令でAの小隊が前進し、B、C、Dはその場で足踏み。順にA小隊に続き前進し1列縦隊になる。
陸5 6 隊形の号令 右(左)から縦隊作れ 進め
youtu.be右(左)から2列縦隊作れ 進め
4列から2列縦隊を作る号令。「進め」の動令でCとDはその場で足踏みし、AとBは前進。Cの分隊長が「前へ進め」の号令を出し、AとBの後ろに続き前進する。
陸5 2 隊形の号令 右(左)から2列縦隊作れ 進め
youtu.be左(右)へ4列縦隊作れ 進め
2列から4列の縦隊を作る号令。「進め」の動令でAとBはその場で足踏みし、CとDがAとBの左(右)に前進。4列に並んだら続けて「前へ進め」の号令で前進する。
陸5 3 隊形の号令 左(右)へ4列縦隊作れ 進め
youtu.be左(右)へ密集並列縦隊作れ 進め

複数の小隊に指示する隊形の号令。「進め」の動令でAからDはその場で足踏みしながら隊列の間隔を詰める。
EからHは、隊列の間隔を詰めながら前進し、AからDの左に並ぶ。隊形が整ったのち「前へ進め」の号令で前進。
陸5 4 隊形の号令 左(右)へ密集並列縦隊作れ 進め
youtu.be(MAMOR2026年1月号)
<文/臼井総理 録音協力/株式会社1991、陸上自衛隊第302保安警務中隊、富士学校、海上幕僚監部 写真提供/防衛省>
※収録した号令は2025年10月末時点の防衛省資料を元に編集部でセレクトしています
※記事内容は上記掲載号の発売時点のものです
























