「働き方改革」が進められ、ワーク・ライフ・バランスを意識することで、仕事にやりがいや充実感などの幸福を強く求めるような社会になってきた。
よりやりがいのある仕事を求めて転職するのが当たり前の時代になったといえよう。
それならば、Z世代の転職先には自衛隊がピッタリなのでは?と考えたマモルは、他業種から転職して入隊した自衛官に話を聞いた。
田松実 2等陸曹:金融会社営業職から陸自の航空安全情報誌の編集者に
入隊前
入隊前の月収:約35万円
生年:1978年
学歴:高校卒業
前職:金融会社営業職(2000年入社~03年退社)
家族:妻、長女、長男
趣味:掃除、料理
入隊後
月収:約30万円
陸上自衛隊入隊:2003年
所属部隊(現在):陸上自衛隊中央管制気象隊本部班
任務:陸自発行の部内誌『航空安全情報』の編集作業
入隊後取得した資格:第1種大型自動車免許、フォークリフト、2級ボイラー技士、第1種けん引免許
任務の相棒:足元を守ってくれるものであり、磨けばいくらでも輝いてくれる半長靴
フレックスタイムで朝方勤務を実施し夫婦で家事を分担
田松2曹が編集作業を行っている『航空安全情報』は、過去に発生した航空機事故の事例など、陸上自衛隊の航空部隊が安全に航行するための情報が掲載された月刊の部内誌だ。
陸自が発行し、日本全国の駐屯地、海・空自衛隊の基地などに配布されている。
「航空部隊から寄稿された原稿のチェックや、誌面のデザイン、毎号実施される航空部隊の隊員たちへのアンケートの集計などを行っています。読者である隊員たちから『いい情報を提供してくれてありがとう』という言葉をもらうときがうれしいですね」
そう話す田松2曹が以前、働いていたのは、自衛隊とは無縁の業界だった。
「金融会社の営業マンとして、新規の融資先を開拓する担当をしていました。でも、家庭を持ったのを機に、より安定した仕事や家族との時間を求めるようになりました。その結果、父と兄が自衛官をしていて、安定した生活を送り、なおかつやりがいを持って任務に臨んでいたことを知っていたため、自衛隊に入隊しようと思ったんです」
営業マン時代は達成されるべき融資金額=数字に追われる生活だったため、家族との時間がほとんど持てなかったという田松2曹。
家族との大切な時間を過ごせるようになった
「自衛官になってからは、子育てを中心とした生活が送れるようになり、家族との時間を大切にできています。子どもの授業参観や運動会、三者面談などには、必ず参加できるようになりましたし、夏休みになると10日くらい休暇をとり、子どもと頻繁にプールに行くなど、家族と一緒の時間を楽しめています」
また、家族とのライフイベントは大事にしてほしい……という認識が上司にあるので、ためらわずに休暇の申請ができると、田松2曹は言う。
「子どもが小さいうちは、午前7時15分から午後4時までのフレックスタイムで勤務しています。早く帰ることができるので、私が夕飯を作れます。私が作ったハンバーグやカレーなどの料理を子どもがおいしそうに食べてくれると幸せを感じます。自衛官になってからはパートに出ている妻と家事分担がしやすくなり、子どもを一緒に育てているという実感が持てるようになりました」
田松2曹は、入隊後に初めて配属された補給業務に戻ることを希望している。
「補給業務は自衛隊にとって必要不可欠な重要な任務だと考えています。隊員たちが大事な任務で着用する制服などの物品がいつでも補充できているよう、不足がないよう、縁の下の力持ちとなり、自衛隊の活動に全力で貢献していきたい」
(MAMOR2024年4月号)
<文/魚本拓 撮影/Yuh 写真提供/防衛省>
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