•  自衛隊には数多くの部隊があり、中には自隊のテーマソング「隊歌」を持つ部隊もあります。

     その歌詞を読むと、国を、地元を愛する気持ち、家族、仲間を想う気持ちが表されて、各隊員の心意気が伝わってきます。そんな隊歌にあなたも触れてみてください。

     今回は、埼玉県入間基地に所在する航空自衛隊の部隊「第4補給処」の隊歌をご紹介します。

    第4補給処とは…

    画像: ※画像はイメージです 出典:航空自衛隊Webサイト(https://www.mod.go.jp/asdf/4dep/adm/dai4hokyusyonituite/ninmuindex.html)

    ※画像はイメージです 出典:航空自衛隊Webサイト(https://www.mod.go.jp/asdf/4dep/adm/dai4hokyusyonituite/ninmuindex.html)

     埼玉県入間基地に所在する航空自衛隊の部隊。全国の空自部隊が国防のために必要とするモノを即、補給するのが任務。

     小さなモノではネジから、大きなモノではペトリオットPAC-3ミサイルまで、部隊のニーズに応えて調達、補給、整備、保管する。空自の即応態勢の維持に関わるため、いかなる要求にも迅速に対応できるよう努めている。

    「第4補給処の歌」の歌詞を紹介

    画像: 「第4補給処の歌」の歌詞を紹介

    朝日に輝く霊峰秩父 妙なる流れの入間川

    熱き血潮を胸に秘め 国の防人の意気高し

    必勝期して支援する ここに精鋭四補あり

    遥かにそびゆる富士の峰 緑さやけし武蔵野よ

    はるか砂漠(1)を駆け巡る 我等の希望は空に舞う

    百中期して(2)支援する ここに精鋭四補あり

    たそがれせまる狭山ヶ丘 夕陽に映える修武台(3)

    たゆまぬ精進明日の糧 今日の涙は明日の笑み

    的中期して錬磨する ここに精鋭四補あり

    この歌詞を解説

    (1)空自の高射部隊が、アメリカでペトリオットの実弾射撃訓練を行う場所のことを表している

    (2)第4補給処が調達した高射部隊のペトリオットミサイルが、全て命中してほしいという期待を込めて

    (3)1941年に昭和天皇が当時の陸軍航空士官学校(現・入間市中央部)を訪れられた際、「修武台」という名を与えたそう

    <作詞/航空自衛隊 佐藤順司 作曲/航空自衛隊 大宣正>

    19歳の若い感性が隊歌に新風を吹き込んだ

    「最終的には航空中央音楽隊の隊員に編曲していただき完成しました。永く愛唱され続けてほしいですね」と大准空尉

     第4補給処の隊歌は、1991年の第4補給処創立15周年を記念して作られたもの。楽器演奏の経験があったことから初めて作曲に挑戦し、応募して採用された、当時第4補給処に勤務していた大宣正1等空士(現・第4高射群・准空尉)いわく、「入浴中、鼻歌を口ずさんでいたときに、これだ!という節が浮かび、それが曲の原型になった」とのこと。

     参考までに聞いたほかの部隊の隊歌が、正直どれも古風で曲調が硬いと感じたので、まずはそれを払しょくすること、そしてマーチテンポを基準に軽快さを出すこと、同じフレーズを繰り返すことで覚えやすいメロディーにすることを心掛けたそう。

     入間基地から眺めることのできるなじみ深い自然と、第4補給処隊員の「熱と意気」を盛り込んだ詞に、当時19歳の大1士の若い感性が発揮された曲。今も式典や定年退官者の見送り行事などの際に、愛着を持って歌い継がれている隊歌を、ぜひ聴いてみて!

    URLより曲が聴けます

    (MAMOR2023年1月号)
    ※記事内容は上記掲載号の発売時点のものです

    <撮影/荒井 健(倉庫) 写真提供/防衛省>

    これが部隊のテーマソング

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