•  日本全国にある自衛隊の基地・駐屯地の隊員食堂で自衛官たちはどんな料理を食べているのでしょう? ぜひ味わっていただこうとレシピを取り寄せました。今回は千葉県館山航空基地の「館山タンタン麺」。タマネギのラー油漬け、肉みそ、地元特産のレタスをトッピングした、ピリ辛味がやみつきになる1品です。

    海上自衛隊館山航空基地は海自最大のヘリコプター基地

    画像: 館山航空基地の群庁舎と、その上を飛ぶ 哨戒機SH-60K と 救難機UH-60J 。気候が安定しているためか、旧日本海軍時代からの長い歴史を持つ。天気の良いときには相模灘越しに富士山も見え

    館山航空基地の群庁舎と、その上を飛ぶ哨戒機SH-60K救難機UH-60J。気候が安定しているためか、旧日本海軍時代からの長い歴史を持つ。天気の良いときには相模灘越しに富士山も見え

     海上自衛隊館山航空基地は、房総半島の南端に位置しています。もとは1923年の関東大震災で地盤が隆起して遠浅の海岸になっていた土地を旧日本海軍が埋め立てて飛行場を建設した場所。30年には館山海軍航空隊が発足しました。

     45年に終戦を迎え、53年に海自初の航空基地として館山航空隊が開隊。組織改編を経て、現在は航空集団の1つの部隊である第21航空群が所在。第21航空群司令部、第21航空隊、第21整備補給隊、館山航空基地隊(管理隊、運航隊、厚生隊など)によって編成されています。

     海自最大のヘリコプター基地として、護衛艦部隊と一体となって周辺海域の防衛警備(警戒監視)に従事するとともに、沿岸警備(不審船対処など)、離島からの急患輸送、大規模災害対処に加え、海外派遣などを行っています。東側に隣接する館山港には海自専用の岸壁があり、横須賀基地の補助的な役割も担っています。

    「勝浦タンタンメン」をアレンジした「館山タンタン麺」

    画像: 「勝浦タンタンメン」をアレンジした「館山タンタン麺」

     今回紹介する「館山タンタン麺」は、基地から自動車で東へ1時間半ほど離れた勝浦市のご当地グルメで、漁師や海女が海仕事を終えた後に、冷えた体を温めるメニューとして定着していたラー油系ラーメンである「勝浦タンタンメン」をアレンジし、館山の特産品であるレタスをトッピングしたオリジナル。

     食堂ではみじん切りにしたタマネギを最低でも5時間ラー油に漬けたものを使うのがポイント。激辛好きの隊員のためにそのラー油漬けを利用して考案したうま辛ダレは、ギョウザや冷ややっこなどにもお勧めだそう。

    隊員たちも絶賛!「ひき肉とスープがマッチして絶品です」

    画像: 隊員食堂のほか、第1・第2幹部食堂と3つの食堂があり、合わせて314席あるが、今は感染防止対策のため、食事の時間帯を2つに分け、席数を半分にし、対面での食事を回避することで、3密防止を図っている

    隊員食堂のほか、第1・第2幹部食堂と3つの食堂があり、合わせて314席あるが、今は感染防止対策のため、食事の時間帯を2つに分け、席数を半分にし、対面での食事を回避することで、3密防止を図っている

     隊員たちに食べた感想を聞いてみると……

    「ひき肉のうまみとスープの辛みが絶妙にマッチしていて絶品です。館山市のご当地レタスが入っていて食感も楽しめます」【3曹/男性・30代】

    「麺と肉みそ、レタスを一緒に口の中に入れると、肉みその辛みとレタスのシャキシャキ感が混ざり合って美味!」【士長/女性・20代】

    「うま辛ダレが食欲をそそります。見た目ほど辛くはなく、レタスのおかげでさっぱりいただけ、いつもスープまで完食です」【3曹/女性・30代】

    「おいしい!」の声が何よりうれしい

    【館山航空基地隊 厚生隊給養班 管理栄養士 池田千華】

     管理栄養士としての任務は育休を挟んで約10年になります。食事の提供数が比較的少ない部隊から異動してきたので、昼食だけでも約350人分も用意するここでは当初、発注量や届いた食材の量にびっくりしたものです。

     年齢層は幅広いですが若年隊員も多く、食事を楽しいと思ってもらえるよう、各地の郷土料理、季節メニュー、給養班の創作料理や、生活習慣病の予防に効く食材を使った献立なども提供しています。私の地元でもある千葉県の特産品の地産地消も心掛けています。「おいしい!」の声が何よりうれしいですね。

    体も心もヒートアップ!「館山タンタン麺」のレシピを紹介

    <作り方>
    1:タマネギのラー油漬けを作る。タマネギをラー油に最低でも5時間ほど漬ける。

    2:別添えするうま辛ダレを作る。ボウルに全ての材料を入れて混ぜ合わせる。

    3:肉みそを作る。フライパンにゴマ油を熱し、豆板醤を炒めて辛みを出し、ひき肉とおろしニンニク、長ネギを入れて炒める。ひき肉が白っぽくなったら、残りの材料を加えて汁気がほとんどなくなるくらいまで煮詰める。

    4:ラーメンスープを作る。鍋に分量の水を入れ、残りの全ての材料を加えて煮立てる。

    5:湯(分量外)を沸かし、麺を表示通りにゆでる。

    6:器に⑤を湯をきって入れ、④を注ぎ入れ、残り1/2量の①を好みの量のせ、③とレタスをトッピングする。②を別添えし、好みの量を加え、混ぜていただく。

    <材料(2人分)>
    中華麺:2玉
    レタス(0.5〜1cm幅の千切り:1/4個

    [タマネギのラー油漬け(でき上がり量約1カップ)]
    タマネギ(みじん切り: 1/2個
    ラー油:大さじ11/2

    [うま辛ダレ]
    長ネギ(みじん切り):大さじ1
    タマネギのラー油漬け:1/2量
    おろしニンニク、豆板醤、甜麺醤:各小さじ1/2

    [肉みそ]
    ゴマ油:大さじ1/2
    豆板醤:少々
    豚ひき肉:80g
    おろしニンニク:小さじ1/2
    長ネギ(みじん切り):大さじ2
    酒、みりん、しょうゆ:各大さじ1
    みそ:小さじ1
    砂糖:小さじ¼

    [ラーメンスープ]
    水:4カップ
    しょうゆ:大さじ4
    みりん:大さじ2
    酒:大さじ1
    鶏ガラスープ、中華スープ(各粉末)、砂糖:各小さじ1
    おろしニンニク、おろしショウガ:各小さじ1/2
    塩:少々

    ※あれば長ネギの青い部分とショウガの皮各適量を加え、途中で取り除く

    注目食材:かんべレタス

    画像: 注目食材:かんべレタス

     1969年に国の野菜指定産地に認定された館山市南部の神戸地区周辺で栽培されるレタス。海に近く、ミネラル分が豊富な砂地で栽培されるため甘みがある。温暖な気候を生かした冬レタス(12月下旬〜4月中旬に収穫)で、農家の努力により、農薬量をできる限り減らして生産されている。微量ずつだが多くの栄養素をバランスよく含む低カロリー野菜。

    (MAMOR2021年7月号)

    <調理/樋口秀子 文/富田純子 料理撮影/山田耕司(扶桑社) 写真提供/防衛省>

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