• 2026年1月11日、陸上自衛隊習志野演習場で第1空挺団による降下訓練始めが行われ、過去最多14ヶ国が参加した。残念ながら当日は、強風のため落下傘降下など一部の展示が中止になったが、共に安全保障環境を守るという連携強化に大きく貢献した。

    過去最多の14ヶ国が参加!

    今回参加した14カ国の隊員が自国の国旗を掲げて集結する。その勇壮なシーンとともに訓練展示もラストを迎えた

    1969年に始まり74年から一般公開が始まった降下訓練始め。これは、1年間の降下訓練の安全を祈願し、近年では同盟国・同志国などの空てい部隊も参加する大規模な行事だ。ちなみに他国の空てい部隊が参加したのは2017年のアメリカ陸軍が最初である。

    その後21、22年は新型コロナウイルスのまん延で訓練始めの一般公開は中止。一般公開再開の23年にはアメリカ、イギリス、オーストラリアが参加。24年は7カ国、25年に11カ国、そして26年の14カ国と、参加国は増加している。

    これはわが国と価値観を共有し、共に安全保障環境を守る国が世界中に存在しているということの表れといえるだろう。

    近年、緊密な関係構築が進む世界の空てい部隊

    降下訓練始め参加国(順不同)

    26年の降下訓練始めには初参加のベルギー、タイ、トルコをはじめ、史上最多となる14カ国の空てい部隊が参加。多数の同盟国・同志国などの参加により、降下訓練始めは行事の名称として「New Year Jump in Indo Pacific(略称:NYJIP)」と称している(順不同)

    降下訓練始めのリハーサルが行われた1月9日には、「国際空挺指揮官会議(通称AIACC:Annual International Airborne Commanders Conference)」も開催された。これは各国から空てい部隊の指揮官らが参加し、空てい部隊の運用や訓練などに関する意見交換などを通じて相互の関係強化を図るものだ。

    今回は降下訓練始めに参加した14の同盟国・同志国などが、情報交換や自由な討議を行った。会議のテーマは、「インド太平洋地域の平和と安定のため空挺部隊が果たすべき役割」。近年は国際的にアジア地域における安全保障分野の関心が高まっており、アジア地域のみならず欧米からも多くの国が参加しているのも特徴といえるだろう。

    厳しい安全保障環境の下で各国の空てい部隊が交流することの意義は大きく、万が一の有事の際は共同で空てい作戦を行う可能性もある。

    本会議では今後も連携強化を進めていくことが決定された。本会議の議長を務めた第1空挺団長の石原陸将補は、「落下傘で作戦地域に降下する空てい作戦の要領はどこの国でも同じです。同じ職種の者同士は最初から仲間のような雰囲気もある。今後も信頼と協力の深化に努めていきたいです」と語った。

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    (MAMOR2026年5月号)

    <文/古里学 写真提供/防衛省>

    降下訓練始め予行

    ※記事内容は上記掲載号の発売時点のものです

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