東北地方初のコミュニティー放送であるFM放送局「ラジオモンスター」では『自衛隊百科』と『日本の防衛Q&A』という自衛隊員が出演する2つの番組が放送されている。
それぞれの番組がどのように作られ、放送されているのか? 出演隊員たちに話を伺った。
山形地本、陸自、東北防衛局が出演「自衛隊百科」

今氏と番組に出演した第6後方支援連隊の宍戸3曹
放送時間/毎週金曜日17:15~17:30
放送局/ラジオモンスター
周波数/FM76.2MHz
放送開始年/1997年
放送内容/自衛隊にある多様な職種の紹介、県内各地で開催される自衛隊関連イベントや各種採用試験情報などを紹介
パーソナリティー/佐藤文香氏、今典彰氏
出演部隊/山形地方協力本部、陸上自衛隊神町駐屯地、東北防衛局
山形の自衛隊イベントや防衛省の政策などを放送

佐藤氏と出演した山形地本の山田事務官
東北地方初のコミュニティー放送であるFM放送局「ラジオモンスター」では『自衛隊百科』と『日本の防衛Q&A』を放送している。いずれも局専属のパーソナリティー・佐藤文香氏と今典彰氏が自衛官とトークを進める番組だ。
『自衛隊百科』は、1995年に開局した当局の代表が、一般市民の防災意識向上のためにと自衛隊に出演を依頼したことがきっかけでスタートした番組。
生放送で放送しているが、事前収録の場合もあり、生放送では佐藤氏、事前収録の場合は今氏が司会・進行を務める。
番組では、地元東根市に所在する陸上自衛隊神町駐屯地に駐屯する部隊の紹介や、自衛隊が行う各種広報イベントに関する情報、各種採用試験情報など、番組名通りのさまざまな情報発信を行っている。
年間を通じて、山形地本や神町駐屯地の部隊、東北防衛局が出演枠を分担し、出演する自衛隊員や、トークのテーマは担当部隊が選定している。
自衛隊に対する理解を深め、親近感を持ってもらえるよう、専門用語を言い換えたり、分かりやすい表現に言い換えるなど各担当は入念な準備を心がけているそうだ。
出演隊員の声
第6後方支援連隊に所属し、給与に関する業務などを担当している宍戸3曹。職種は通信科
リスナーに内容が伝わりやすいように言葉や表現を工夫したり、事前に何度も原稿を読み上げるという宍戸3等陸曹。「番組に出たことで、自分の部隊の重要性を改めて実感しました」。
山形地本の募集課広報班で勤務している山田事務官。各種イベントの実施やSNSの運用などを担当
自衛隊になじみのない人に向けて、広報活動で伝えきれない情報をリスナーに伝え、少しでも自衛隊に対する理解を深めてもらえるよう心がけているという山田防衛事務官。
防衛に関する各種施策を防衛局が丁寧に解説「日本の防衛Q&A」
東北防衛局に所属し、セミナーなどを通じて防衛省・自衛隊への理解促進を図る虻川事務官
放送時間/毎月第3木曜日9:30~9:40
放送局/ラジオモンスターほか全31局
放送開始年/2010年
放送内容/東北防衛局長などが出演し、防衛局の取り組みや日本の防衛に関する政策など、さまざまな話題についてトークを行う
パーソナリティー/今典彰氏
出演部隊/東北防衛局
地域の理解・協力を促すため、職員の声を届ける
ラジオモンスターが持つ自衛隊の番組、もう一方の『日本の防衛Q&A』には、東北防衛局の職員が出演している。
防衛局は、自衛隊や在日アメリカ軍の防衛施設の整備や地域の理解協力を得る活動を行う防衛行政の地方拠点だ。
『自衛隊百科』同様、専属のパーソナリティーが、職員とトークを繰り広げている。その内容は、「自衛隊施設の強靭化」など、リスナーに馴染みがないテーマも多い。
『日本の防衛Q&A』の制作に携わる虻川事務官は、東北防衛局では3つの点を意識して番組内容を決定しているという。
「防衛白書や防衛予算など防衛に関する情報を発信すること、東北防衛局の取り組みを紹介すること、東北防衛局に関心を持ってもらうことです」
専門用語を避けるなど、リスナーにわかりやすい番組作成を心がけているそうだ。
出演隊員の声
原稿を取りまとめている虻川事務官は、毎回リスナーの興味をひきつけながら東北防衛局が伝えたいことを分かりやすく伝えることができる原稿を、決められた字数で書き上げることは職人技のように難しいという。
パーソナリティーの佐藤文香氏と今典彰氏にインタビュー
佐藤文香氏 山形県出身。毎週金曜日17~19時の放送でパーソナリティーを担当。モデルや配信者としても活動中
佐藤氏は「普段の任務とは違う緊張感の中、笑顔で話される自衛隊員の方々と接していると、自然と心の距離が縮まるのを感じます」と自衛官の印象を語った。
今典彰氏 山形県出身。局の社員アナウンサー。パーソナリティー暦は約3年。東日本大震災をきっかけにラジオ業界に
一方、「日本の防衛Q&A」では重厚なテーマを扱うため、時には声のトーンを低めにして臨んでいるという今氏。「自衛隊ならではの難しい専門用語が話題になったときには、防衛局の方が丁寧に解説してくださり、毎回助けられています」とこれまでの放送を振り返った。
(MAMOR2025年12月号)
<文/古里学 写真提供/防衛省>
ー自衛隊ラジオー
※記事内容は上記掲載号の発売時点のものです





