•  自衛隊員の隊舎ぐらしは、一般人からみると謎のベールに包まれている。家賃はいくら? 恋愛はできる? ぶっちゃけ楽しいの? さまざまなギモンが浮かんでくることだろう。

     実際のところどうなのか? タレントの榎本ゆいなさんが隊舎住まいの基礎知識から隊員の個人的な話まで、小平駐屯地の隊舎で2~6年、生活をする女性隊員たち4人に、その住み心地について話を聞いた。

    隊舎でできることとできないこととは?

    画像: (写真左端から時計回りに)後藤3曹、松井2曹、榎本さん、川﨑3曹、篠原3曹

    (写真左端から時計回りに)後藤3曹、松井2曹、榎本さん、川﨑3曹、篠原3曹

    榎本ゆいな(以下、榎本):私は高校時代に部活の合宿を経験したくらいで、共同生活をしたことはないんです。どちらかというとオフは1人でいたいタイプなので、女子同士の共同生活にちょっと興味はあるけど、一緒に生活している人にずっと気を使うんじゃないかとか、大変そうだなって思うのですが、いろいろ教えていただいてもいいですか?

    全員:どうぞどうぞ。

    榎本:今日はこちら(小平駐屯地)の隊舎を拝見したのですが、とってもキレイで驚きました。皆さんがこれまで暮らした隊舎もこれくらいキレイだったんですか?

    松井2曹(以下、松井):いえいえ。私が共同生活を初めて経験した教育隊にある隊舎の居室のベッドはすごく古くて、体の向きを変えるとガタガタしてましたね(笑)。

     それを思うと、ここの居室は本当にキレイで清潔感があり、自衛隊の隊舎もだいぶ進化したと思います。

    後藤3曹(以下、後藤):私が小平駐屯地の隊舎でいいなあ、と思うのは、娯楽室とトレーニングルームです。あそこは景色もいいし、美しく改修されていて、誰もが有意義な時間を過ごせると思います。

    榎本:私もあのトレーニングルームは開放感があって、気持ちのいい場所だなって思いました。見晴らしも最高で、天気がいい日には富士山も見えるんですよね? 

     私がトレーニングルームに行ったときにはちょうど曇ってしまって見えなかったんですけど。

    後藤:見えます、見えます。

    榎本:自衛隊の隊舎って、トレーニングルームや娯楽室、このカフェ風の談話室など、共同スペースが充実していて、居室のほかにいろんな居場所が用意されていて、退屈しなさそうでいいですね。

    全員:はい、そうですね。

    榎本:自衛隊では、生活の規律が厳しそう。実際はどうですか?

    松井:時間ごとにスケジュール時間が決められていますが、けっこう自由時間もあるんですよ。

     平日であれば、1時間の休憩時間、課業が終了してからの24時までの間は外出もできます。

    榎本:休日はどんな感じですか?

    篠原3曹(以下、篠原):部隊にもよりますが、私たちは土日の週休2日で、祝日も休日になります。

    榎本:なるほど、お休みもしっかり取れていいですね! 例えば、居室に持ち込み禁止なものってあるんですか? お酒やゲーム機なんかはどうですか? 

    後藤:ゲーム機は、私物電気機器の使用について申請すればOKですが、お酒の持ち込みはNGです。お酒が飲みたいときは駐屯地内の居酒屋で飲んだりします。

    榎本:駐屯地の中に居酒屋が?

    後藤:はい、陸自の駐屯地には「隊員クラブ」という居酒屋があるんですよ。

    榎本:え、それなら酔っても、すぐ帰れていいですね(笑)。

    後藤:はい(笑)。

    榎本:ペットはダメですよね?

    後藤:ペットは飼えませんね。生き物を育てるっていうことでいえば、自分のスペース内で観葉植物を育てることくらいでしょうか。

    榎本:ネット通販とか、自分宛ての宅配は届きます?

    後藤:その隊員が所属する部署宛てに届きます。

    榎本:休日は外出できますか?

    篠原:申請すれば外出できますし、外泊もできますよ。

    榎本:外泊もできるんですね! 門限はあるんですか?

    篠原:はい、あります。駐屯地などによりますが門限は24時です。

    榎本:自衛官って忙しいイメージがありますけど、海外旅行に行けたりするんですか?

    松井:自衛隊って、実は一般の企業と比べても長い休みが取りやすいんですよ! 

     夏季休暇が3日あって、年末年始休暇は12月29日~1月3日まであります。それ以外にも有給休暇が年に24日ほど取れます。

     私は、長期休暇を取って、前半は国内旅行へ行き、後半は海外旅行をしたこともあります。

    榎本:え、そんなことまでできるんですね! ちょっとプライベートなことを聞いてもいいですか?彼氏と電話で話したりもできるんですか?

    後藤:自由時間に電話できます。周りに聞かれてもいい話なら居室でも電話できますし。聞かれたくない場合は娯楽室とかで話したりしますね。

    榎本:自衛隊の隊舎っていっても、ホントにふつうの女子寮みたいですね。ルームメイトになる隊員さんは同じぐらいの年齢の人が多いですか?

    後藤:先輩と後輩が同居っていうパターンもあります。

    榎本:それって、後輩が気を使いません?

    全員:使います!(笑)

    篠原:ドアを静かに閉めるとかそのくらいですが(笑)。

    松井:でも、私のほうが先輩の場合は、後輩に気を使います。私に気を使わせないように、なるべく居室にいないようにするとか。

     どっちにしても、共同生活はお互いに配慮し合うことが必要ですよね。

    榎本:共同生活って、そういう心づかいは大事ですよね。

    篠原:はい、相手に対する思いやりが大切ですね。

    女性用隊舎で暮らすメリットは?

    画像: 女性用隊舎で暮らすメリットは?

    榎本:隊舎での生活でいいと思うポイントとかってありますか?

    後藤:常に身近に誰かがいるので、孤独じゃないってことですね。悩みがあるときとかはすぐに相談できますし。

    松井:同世代が同じ居室になることがあって、そういう場合は特に楽しいです。慣れれば気を使うことも少なくなると思います。

    榎本:出身地が違う人とも仲良くなれそうで、そういうのはいいですね。

    川㟢3曹:私は同居していた人と親友になって、相手が異動になった今でも連絡を取り合ってます。

    松井:私も同居していて仲良くなった人がいて、一緒に海外旅行に行ったこともありますよ。共同生活していた仲なので、旅行中にずっと一緒にいても苦にならないんです。

     あと、隊舎生活でいいのは、家賃はもちろん、食費がかからないことです。

    榎本:え!? それってあまり給料を使わないってことですか!?

    松井:だから貯金が増えていきます(笑)。

    榎本:うらやましい!

    松井:それと、隊舎は職場が近いので、遅刻しません(笑)。駐屯地によっては、30秒で職場に着きます。

    榎本:すごいですね! お話を伺ってると、隊舎では規則正しい暮らしができて、栄養価が計算された食事も取れてとても健康的だし、生活のバランスが整いそうでいいですね。私は休みの日には昼ごろまで寝ちゃったりするので(笑)。

     それに、規律は求められるけど厳しいだけじゃなくて、仲のいい友達ができたり、思ったより自由で楽しそう。

     あと、なんといっても住まいと食事が提供されてお金が貯まるのも魅力的ですね(笑)。隊舎での生活はメリットが多くて、なんだかうらやましくなっちゃいました。

    【榎本ゆいなさん】
    2002年、福岡県出身。女優やタレント、モデルとして活躍。22年から情報番組『王様のブランチ』(TBS系)にブランチリポーターとして出演中

    【後藤3曹】
    所属:総務課/隊舎歴:10年/趣味:旅行、カフェ巡り

    【松井2曹】
    所属:管理課/隊舎歴:8年/趣味:旅行、珠算

    【川崎3曹】
    所属:経理教官室/隊舎歴:5年/趣味:ピラティス

    【篠原3曹】
    所属:会計課/隊舎歴:12年/趣味:ランニング

    (MAMOR2025年10月号)

    <文/魚本拓 写真/鈴木教雄>

    けっこう快適で落ち着くんです 自衛隊ぐらし

    ※記事内容は上記掲載号の発売時点のものです

    This article is a sponsored article by
    ''.