自衛隊の各部隊にあるロゴマークは、内外にその存在を示すとともに、隊員たちの結束力を高める目的で作られている。
では、実際に、そのロゴマークの下で任務に就く隊員たちは、自分たちの部隊のロゴマークに対して、どのような思いを持っているのだろうか? さまざまな特色を持つ陸上自衛隊の部隊や海上自衛隊の補給艦で働く隊員たちに聞いてみた。
第101施設直接支援大隊(陸上自衛隊)
ドーザーを施設科部隊の象徴として中央に配し、本隊の英語表記の頭文字「101EDS」で図形化。基本となる色は、陸自の施設科を表すえんじ色。2010年に当時の大隊長が作成
ドーザーをモチーフにデザイン
「ロゴマークは、応援旗にも使用されています。ほかにも業務メールの署名に使っている隊員もいます」と話す浦谷1曹
南恵庭駐屯地(北海道)に所在する施設科部隊・第3施設団が保有する車両などの整備を担う、第101施設直接支援大隊。
「第一線部隊はわれわれのような『縁の下の力持ち』の部隊が必要です」と、同部隊の浦谷1等陸曹。

重機で車両をつり上げる第101施設直接支援大隊の隊員ら。車両の整備も担当する。有事の際は、現地で応急処置として整備を行うこともある
「部隊のロゴマークは、ロゴマーク制定当時の大隊長が掲げる『一心協力』を表し、まさに団結力の高さを誇示するものだと思います」
第305ダンプ車両中隊(陸上自衛隊)
トラックの大きさとパワーをマンモスで表現。鋼の車輪は前進する決意を、五線譜は軽快に行動する意志を表現している。部隊改編により2010年にロゴマークを刷新
死を恐れない覚悟の象徴
「皆さんをお守りするので、このロゴマークを見たら安心してください」と話す村上1曹
施設科部隊として各部隊への施設作業支援を任務とする第305ダンプ車両中隊。
「本隊のロゴマークは、死を恐れずに必ず任務を遂行するという覚悟の象徴です。有事の際には皆さんをお守りする守護神・マンモスとして活動します!」と、同部隊の村上1等陸曹は力強く語る。

重機で土砂を運搬する隊員ら。戦闘部隊や輸送部隊が使用する路面の整備などを支援する
西部方面隊で最も古い部隊であるという同部隊は、過去の先輩の教えを引き継ぎながら、誇りや伝統をロゴマークに込めて、今日も任務に当たっているのだ。
第301水際障害中隊(陸上自衛隊)
海と陸の両方での活動能力がある本隊のシンボルとして、水陸で行動し、かつ力強いイメージのあるワニを採用したデザイン。2017年の部隊改編に伴って作成された
部隊の強靭性をワニで象徴
遊佐3尉は、「災害派遣時には、孤立化した人たちの救助支援も実施しています」と話す
海上からの敵の侵攻を阻止するため、海岸沿いに舟艇用の障害物などを設置することを任務とする、第301水際障害中隊。

水陸両用の地雷敷設装置。海岸線の水際に敵部隊の上陸を阻止するため地雷原を迅速に構築する
同部隊の遊佐3等陸尉は、「陸上自衛隊であっても、水上で機動性のある本隊のような部隊も存在します。その特性と強靭性を表現するキャラクターによって、隊員から愛されているロゴマークです。ほかの部隊のみならず、一般の人々にも本隊のことを知っていただければ幸いです」とその思いを話してくれた。
補給艦『ましゅう』(海上自衛隊)
右上から時計回りに、ましゅうの正面、艦名の由来となった摩周湖がある北海道、いかり、自衛艦旗が配置されたロゴマーク
艦とともに長く愛されて欲しい
航海・作戦行動に必要となるレーダーやコンピューターを利用して情報の収集や精査、管理を行う電測員として勤務する大友曹長
ほかの艦艇に対して、燃料や物資などを補給するのが任務である『ましゅう』。
同艦の幹部と現場の各隊員をまとめる立場の先任伍長である、大友海曹長は、「当艦の就役15周年を記念し、当時の副長が考案しました。『ましゅう』と同じように、これからも長く愛されるロゴマークであって欲しいと思います」とその思いを語った。

補給を行う「ましゅう」(写真左)。並走した艦艇とパイプやケーブルをつなぎ、燃料や水、物資などを送る
「『ましゅう』が近くに寄港したときは、ぜひ見学にお越しください。乗員一同お待ちしております」
(MAMOR2025年7月号)
<文/魚本拓>
※記事内容は上記掲載号の発売時点のものです









