自衛隊には数多くの部隊があり、中には自隊のテーマソング「隊歌」を持つ部隊もあります。
その歌詞を読むと、国を、地元を愛する気持ち、家族、仲間を想う気持ちが表されて、各隊員の心意気が伝わってきます。そんな隊歌にあなたも触れてみてください。
今回は、陸上自衛隊の火力戦闘部隊「中部方面特科連隊」の隊歌をご紹介します。
中部方面特科連隊とは…

陸上自衛隊公式サイトより(https://www.mod.go.jp/gsdf/mae/10d/butai/sta/toyokawa/butai.html)
2024年3月に新編された陸上自衛隊の特科連隊で、大量の火力を随時随所に集中させ、広い地域を制圧することが任務の火力戦闘部隊。
連隊本部および第1特科大隊は姫路駐屯地(兵庫県)に、第2特科大隊は豊川駐屯地(愛知県)に、第3特科大隊は日本原駐屯地(岡山県)に、第4特科大隊は松山駐屯地(愛媛県)に駐屯する。
「陸上自衛隊 中部方面特科連隊歌」の歌詞を紹介

一
(姫路駐屯地特科連隊本部・第1特科大隊)
天に聳える 白鷺城(1) 播磨の國に たむろして
野十の精神 受け継ぎて 廣峯に舞う 防人は
護国の砲兵 勇ましく 我らは中方特科連隊
二
(豊川駐屯地第2特科大隊)
中つ国より(2) 轟かす 三河の防人 弐大隊
共に築かん 伝統を 四方に聞かさん その意気を
山吹魂(3) ここにあり 我らは中方特科連隊
三
(日本原駐屯地第3特科大隊)
巍然屹立 那岐の山 燦々照らす 日の元に(4)
誇りの高き 山吹が(5) 伝統抱いて 切り拓く
我らが精強 日本原 我らは中方特科連隊
四
(松山駐屯地第4特科大隊)
霊峰石鎚 仰ぎ見て 穏やかなる 瀬戸の海
その名も高き 防人の 伊予の砲兵 魅せる業
轟く砲声 弾先に 我らは中方特科連隊
五
(特科連隊共通)
父祖伝来の 大八島 (6)
幾度の苦難 乗り越えて
日の本一の わが連隊 大和魂 誉れとし
轟く砲声 響かせる 我らは中方特科連隊
この歌詞を解説
(2)「日本から世界へ」、「中部方面特科連隊から全国へ」、「国土の中央の三河から全国へ」を表している
(3)特科のカラーである山吹色の魂
(4)威風堂々とし、輝かしい日本原駐屯地(日)の元に
(5)誇り高い隊員を特科のカラーである山吹色で表している
(6)「日本」の別の言い回し
<作曲/田部元太 編曲/第3音楽隊>
各大隊が歌う1~4番と連隊全体が歌う5番
「2024年の新編を機につくられた当歌は、中部方面特科連隊が4つの駐屯地に分駐することから、1番から4番までは順に、姫路、豊川、日本原、松山各駐屯地の歴史や特色などを反映させた歌詞になっているんです」と教えてくれたのは、中部方面特科連隊本部の大野1等陸尉だ。
1~4番は、新編前の末代の部隊長が作詞を担当。そして5番は、連隊全体の明るい未来に向けた共通歌詞として初代連隊長が作詞したという。通常は、自分の駐屯地の歌詞と連隊共通の5番の歌詞の2つを斉唱し、連隊全体の行事の際には、1~4番は各大隊が歌い、5番は連隊全員で大合唱するのだとか。
大野1尉が特に推すのは、5番の「日の本一のわが連隊 大和魂誉れとし 轟く砲声響かせる」の歌詞。
「『中部方面特科連隊が日本の特科部隊の基準砲』であるというプライドを象徴する歌詞だからです」
また、5番の「轟く砲声」の歌詞の間に入る太鼓の音に代わって、火砲の空包を使用して砲声の迫力を演出することも可能だという。駐屯地ごとの歌詞があることで、各大隊の結束が深まるという連隊歌を、ぜひ聴いてみて!
(MAMOR2025年6月号)
※記事内容は上記掲載号の発売時点のものです
