•  日本全国にある自衛隊の基地・駐屯地の隊員食堂で自衛官たちはどんな料理を食べているのでしょう? ぜひ味わっていただこうとレシピを取り寄せました。

     今回は千葉県木更津市にある海上自衛隊航空補給処の「大根餃子」。ギョーザの皮の代わりにダイコンの薄い輪切りを使っています。シャキシャキとした食感とジューシーさが自慢のギョーザです。

    千葉県木更津市に所在する「海上自衛隊航空補給処」

    画像: 航空補給処は、全国の海上自衛隊が所有する飛行機やヘリコプターの部品を多く保管しているため、大きな倉庫が5つある

    航空補給処は、全国の海上自衛隊が所有する飛行機やヘリコプターの部品を多く保管しているため、大きな倉庫が5つある

     航空補給処は海上自衛隊補給本部の隷下にあり、東京湾に臨む房総半島中部の千葉県木更津市に所在する機関です。1962年に前身の木更津航空補給所が発足してから、一貫して海自の航空部隊の活動を支えてきました。

     20機種約270機の航空機の整備に使用する部品の調達と保管、また航空機用機器の外注修理や、その際に交換する部品の調達なども行っています。保管する物品が多いため、5つもの大きな倉庫があるのが特徴です。

    なぜ大根で餃子を作る?

     今回、紹介する「大根餃子」は、全国でも有数の農林水産物王国である千葉県のダイコンをギョーザの皮の代わりに使ったユニークなメニュー。

     当食堂では月1回、低カロリーや食物繊維を重要視した健康献立を提供する日が設けられており、そのために考案されました。

     一般的なギョーザより糖質控えめ、ダイコンの食物繊維でヘルシーなのに腹もちはアップ。そのうえ、1つずつひだを寄せながら包む必要がなく、ダイコンを合わせるように半分に折るだけなので簡単! 調理時間を短縮できるのもうれしいところです。

     ダイコンを極薄い輪切りにして塩水に漬けるのがポイント。ダイコンの水分を抜いて、ギョーザの具をうまく挟めるようにやわらかくすることが目的です。

     さらにひき肉と混ぜる野菜類も塩もみして、水分をしっかり抜くことが大切なのだそう。大量調理でも細やかな下ごしらえで食材の特徴やうま味を引き出しています。しょうゆ、酢、ラー油や、さっぱりとポン酢しょうゆもお勧めとのこと。

    隊員たちの感想は?

    画像: 40席ほどの隊員食堂は、ほかの基地の食堂と比べると小規模だが、アットホームな雰囲気で食事を楽しめるそう

    40席ほどの隊員食堂は、ほかの基地の食堂と比べると小規模だが、アットホームな雰囲気で食事を楽しめるそう

    「ヘルシーだけど肉だねがたっぷり包まれているので、満足感のあるギョーザ。ダイコンの食物繊維が取れるのもうれしい!」【士長/女性・20代】

    「大根餃子は初めて食べましたが、シャキシャキしてておいしかったです。一般的なギョーザよりカロリー低めなのも◎」【3曹/男性・30代】

    「健康的で食べ応えのあるギョーザは、お酒のつまみとしても合いそうなので、家でも作ってみたいと思いました」【1曹/男性・50代】

    おいしい食事でモチベーションを上げてほしい

    【海上自衛隊 航空補給処 管理部会計課 給養班給養班員 田島3等海曹】

     神奈川県出身で、高校生のときに自宅最寄り駅で広報官の方に声をかけられたのがきっかけで、2019年に入隊しました。料理は全くできず、包丁も触ったことがなかったのですが、京都府舞鶴市にある第4術科学校で学び、尊敬できる先輩方に優しく教えてもらいながら、給養員の任に就いて6年目。

     少しは成長できたかなと思っています。うちの食堂は40席ほどなので、アットホームで明るい雰囲気です。日々のおいしい食事で隊員の皆さんのモチベーションが上がるよう、質を落とさないように心がけていきたいです。

    「大根餃子」のレシピを紹介!

    画像: ※隊員食堂で作られているレシピをもとに編集部で家庭向けにアレンジしました

    ※隊員食堂で作られているレシピをもとに編集部で家庭向けにアレンジしました

    <材料(2〜3人分)>

    ダイコン(2㎜厚さの輪切り):12枚
    塩水(水1カップに塩小さじ1を溶かす)
    豚ひき肉:60g

    [A]
    キャベツ(みじん切り):1/2枚
    長ネギ(みじん切り):5㎝
    ハクサイ(みじん切り):1/4枚
    干しシイタケ(水で戻してみじん切り):1枚
    ニラ(みじん切り):3本

    [B]
    おろしニンニク:小さじ1/3
    おろしショウガ:小さじ1/2
    ゴマ油:小さじ1
    洋風顆粒スープの素、塩、コショウ:各少々

    水(蒸し焼き用):大さじ2~3
    サラダ油:小さじ2

    塩、小麦粉:各適量

    ※ダイコンの太さにより、作れる個数は異なります

    <作り方>

    1:ボウルに塩水を作り、輪切りにしたダイコンを入れて10分ほど漬け、ペーパータオルの上に並べ、水分を抜いておく。塩水ではなく、塩適量を全体に振り、10分ほどおき、出た水分をペーパータオルで拭いてもよい。

    2:Aの野菜とシイタケは、塩もみして5分ほどおき、出た水分をギュッと搾る。

    3:ボウルに豚ひき肉と2を入れ、よく混ぜ合わせる。Bを加えてさらに全体をしっかり混ぜ合わせる。

    4:1の両面に小麦粉を薄くまぶし、片側に3を1/12量のせ、半分に折るようにして挟む。同様にして計12個作る。

    5:フライパンにサラダ油を熱して4を並べ、中火でおいしそうな焼き色がつくくらいに両面を焼く。水を加えてふたをし、2分ほど蒸し焼きにする。ふたを取って水分がなくなるまで1分ほど焼く。

    6:器に盛り、しょうゆだけ、しょうゆにラー油、酢各適量を加えたたれ、ポン酢適量など、好みのたれをつけて食べる。

    注目食材:ダイコン

    画像: 注目食材:ダイコン

     千葉県はダイコンの生産量がトップクラス。農家が家庭で漬け物をつくるために昭和初期に栽培が始まり、1955年には秋系品種の栽培が始まって商用販売されるようになったといわれている。

     食物繊維が豊富で胃もたれや胸やけを予防改善する消化酵素を含む。葉もビタミンCやKを多く含むため、捨てずに炒め物などに。部位によって味、硬さ、水分量が異なり、切り方でも食感が変わる、丸ごと楽しめる野菜の1つ。

    (MAMOR2024年11月号)

    <調理/樋口秀子 文/富田純子 料理写真/星 亘(扶桑社) 写真提供/防衛省>

    ※記事内容は上記掲載号の発売時点のものです

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