自衛隊には数多くの部隊があり、中には自隊のテーマソング「隊歌」を持つ部隊もあります。その歌詞を読むと、国を、地元を愛する気持ち、家族、仲間を想う気持ちが表されて、各隊員の心意気が伝わってきます。
そんな隊歌にあなたも触れてみてください。
第1ヘリコプター団とは…

陸上自衛隊公式Xより(https://sec.mod.go.jp/gsdf/gcc/1hb/index.html)
木更津駐屯地(千葉県)に所在する陸上自衛隊の部隊。
輸送ヘリコプターCH-47JAを配備し輸送任務にあたる第1輸送ヘリコプター群、多用途ヘリコプターUH-60JAを配備し偵察などの戦闘支援を行う第102飛行隊、V-22オスプレイを運用し、水陸機動団(長崎県)などを支援する輸送航空隊などで編成されている。
「第一ヘリコプター団団歌」の歌詞を紹介

一
海染めて昇る朝日は
つわものの集う木更津
伝統の旗高く掲げ
永遠に誇り伝えん
おお我等第一ヘリ団
二
雲を呼び天かける空 任受けてはばたく翼
試しみん日頃の錬磨 ますらおのたぎる血潮で
おお我等第一ヘリ団
三
吹き荒ぶ嵐はいかに たけるとも恐れはあらじ
築かなん自由と平和 健児らの若き力で
おお我等第一ヘリ団
四
遥かなる富士を仰ぎて 変わらなじ誓いもあらた
護るべしこの祖国民族を もののふの誠ささげて
おお我等第一ヘリ団
<作詞/小野瑛二 作曲/鷲見靖男>
任務で全国へ飛び立つ当団の姿と意志を表現
「今から55年ほど前の1969年にできた歴史ある団歌なので、制作当時について語れる現役隊員がいないのです」。そう教えてくれたのは、第1ヘリコプター団本部に所属する松本1等陸尉だ。
その松本1尉が、現役の隊員として歌詞に関して思うのは、「木更津の特性、そして第1ヘリコプター団の特性を上手に表現しているなぁ」ということ。1番の歌詞にある「海染めて昇る朝日」や4番の歌詞にある「遥かなる富士を仰ぎて」は、まさしく木更津から眺められる美しい景観だ。
松本1尉が特に気に入っているのは、2番の「雲を呼び天かける空 任受けてはばたく翼」の歌詞だという。「第1ヘリコプター団が任務を受けて速やかに全国に飛行していく様を、見事に歌っていると思います」。
現在、隊員が団歌を歌う機会はないそうだが、毎週月曜日と金曜日の業務開始前には駐屯地内に放送で流れるそうで、木更津駐屯地の隊員であれば誰もが耳なじみのある曲なのだとか。松本1尉自身、第1ヘリコプター団に所属する隊員の1人として、士気が高まり、励みになるという団歌を、ぜひ聴いてみて!
(MAMOR2024年9月号)
※記事内容は上記掲載号の発売時点のものです