自衛隊には、スイーツの作り方を教える学校から、デザートのコンテストまであると知っていましたか?フランス軍やイタリア軍のレーション(戦闘糧食)の一部には、デザートが付いています。
なぜ、国防任務に甘さが必要なのか?自衛隊とスイーツ、その甘美な関係をとろーりと解き明かします。
ワン・ツー・スリーで完成!自衛隊式レシピ
自衛隊の隊員食堂ではデザートの提供もあるため、2021年、陸上自衛隊ではスイーツのコンテストが開催された。その出品作の中から、3ステップでできるレシピを厳選して紹介しよう。
掲載にあたりスタッフのお子さんがいくつか試作して大好評。ぜひ子どもと一緒にキッチンへ突撃!
<注>
・各デザートの名前は、各駐屯地が命名したものです
・材料の分量は目安です。人数分表記もレシピによって違いますので作る人数に合わせて調整してください
・材料は、全て一般に市販されているものです。使用法はそれぞれの商品の表示に従ってください
・冷凍素材は、調理する前に自然解凍しておきましょう。冷凍ホイップクリームは冷蔵庫に入れ、解凍しておきましょう
・子どもが火や包丁を使う際は、必ず大人の監視下で行ってください
2種のお餅のみるくしるこ(兵庫県・川西駐屯地)
暑いときに食べたくなる冷たいミルクしるこ
2種類のお餅を加えた、満足度の高い冷たいミルクしるこ。
盛り付けるときは、直径の小さい器を選ぶとベター。白玉がしっかりと土台になり、トッピングが沈みません。高く盛り付けると見栄えも◎。
材料(1人分)
牛乳:30ml
こしあん(しるこ用):10g
つぶあん(トッピング用):15g
冷凍ホイップクリーム:5g
冷凍白玉餅:5個
冷凍わらび餅:15g
きな粉:適量
作り方
1:わらび餅は1cm角に切って、きな粉をまぶす。
2:ボウルに牛乳とこしあんを入れて混ぜ、ミルクしるこを作る。
3:器に白玉餅、2、つぶあん、ホイップクリーム、1の順に盛り付ける。
8歳の女の子が作ってみたよ!
「わらび餅を崩れないようにのっけるのが難しかったけど、おいしそうにできたから、また作りたい!」
ベリーづくし杏仁豆腐(大阪府・八尾駐屯地)
ベリーでビタミン、ミネラル、ポリフェノールが取れる!
たっぷりのベリーをトッピングした彩りも鮮やかな杏仁豆腐。
ベリー類には、ビタミン、ミネラル、ポリフェノールなどが豊富に含まれているので、体に良くておいしい、一石二鳥のスイーツです。
材料(1人分)
杏仁豆腐の素:20g
牛乳:80ml
ストロベリーソース:10g
冷凍ミックスベリー:10g
冷凍ストロベリー(ダイスカット):10g
作り方
1:杏仁豆腐の素は、表示どおりに水または湯(分量外)を加えて、ダマがなくなるまでよく混ぜる。
2:1に牛乳を加えて混ぜ、器に流し入れ、冷蔵庫で冷やし固める。
3:2に、ミックスベリー、ストロベリーダイスをトッピングし、最後にストロベリーソースをかける。
11歳の男の子が作ってみたよ!
「大好きな杏仁豆腐に、ミックスベリーをのせて、ソースをかけたら、めちゃくちゃゴージャスに!」
日本の夜明けゼリー(高知県・高知駐屯地)
ご当地素材を使って雲海から朝日が昇る様を表現
隊員食堂では、高知県民のソウルドリンクといわれる某乳酸菌飲料をゼリーにし、高知県民にとってはおなじみの味である某ビスケットをON。
ネーミングは高知出身の坂本龍馬にあやかったとのこと。
材料(1人分)
乳酸菌飲料:50ml
熱湯:25ml
ゼリーの素(透明):8.3g
冷凍ホイップクリーム:10g
ビスケット:1枚
作り方
1:耐熱ボウルにゼリーの素と熱湯を入れ、粉が溶けるまでよく混ぜ合わせる。
2:1に乳酸菌飲料を加えて混ぜ合わせ、器に流し入れ、冷蔵庫で冷やし固める。
3:2にホイップクリームを絞り、ビスケットを飾る。
青野プリン(兵庫県・青野原駐屯地)
栗好きにはたまらない!3様の栗が楽しめるプリン
蒸し栗とマロンホイップクリーム、さらには甘栗を使った栗満載の青野プリン秋バージョン!
栗を季節のフルーツに変えれば、レシピのバリエーションも広がります。
材料(1人分)
プリンの素:17g
牛乳:85ml
蒸し栗(細かく刻む):10g
冷凍マロンホイップクリーム:25g
甘栗:3個
作り方
1:プリンの素は、表示どおりに水または湯(分量外)を加えてダマがなくなるまでよく混ぜる。さらに牛乳を加えてよく混ぜる。
2:器に刻んだ蒸し栗を入れ、1を流し入れ、冷蔵庫で冷やし固める。
3:2にマロンホイップクリームを絞り、甘栗をのせる。
抹茶プリン(香川県・善通寺駐屯地)
抹茶を丁寧に練って作ると、味も風味もぐ~んとアップ
プリンは甘く、抹茶ソースはほろ苦。そしてトッピングの白玉餅、粒あん、生クリームは、一緒に口に入れたときにまるで大福のよう。
抹茶をつやが出るまで練ると、抹茶本来の甘みが引き立つそう。
材料(1人分)
[A]プリンベース
プリンの素:12g
抹茶:1g
水:50ml
[B]抹茶ソース
抹茶:0.3g
湯(70度):適量
[C]トッピング
冷凍白玉餅:2個
つぶあん:10g
水:少量
生クリーム:6ml
上白糖:1g
抹茶:少量
作り方
1:[A]の分量の水の一部を70度に温め、抹茶を入れてつやが出るまで練り混ぜる。ボウルにプリンの素と残りの水を入れ、泡だて器などでよく混ぜ、練った抹茶を加えてさらによく混ぜ、容器に流し入れて冷蔵庫で冷やし固める。
2:ボウルに茶こしで振るった[B]の抹茶を入れ、70度の湯を少しずつ加えながら、抹茶につやが出るまで練り混ぜ、抹茶ソースを作る。[C]のつぶあんは少量の水を加えてお好みの固さに調節する。生クリームは砂糖を加えて泡立てる(冷凍ホイップクリームを使用してもOK)。
1に2の抹茶ソースを流し入れ、白玉餅、あん、生クリームをのせ、最後に[C]の抹茶少量を茶こしを使って振りかける。
ミルクプリン セレクトソース(鳥取県・米子駐屯地)
生クリームのコクが感じられるプリンに好きなソースをかけて
生クリームをぜいたくに使ったミルクプリンに、3種のソースを用意。味変して楽しむもよし、ほかに好みのソースを用意してもよし、アレンジ自在です。
材料(1人分)
ゼラチン:2.2g
牛乳:65ml
砂糖:8g
生クリーム:20ml
ソース(イチゴ・ブルーベリー・チョコレート):各適量
作り方
1:鍋に牛乳と生クリームを入れて火にかけ、砂糖、ゼラチンを加えて溶かし、80度まで加熱する。
2:1の粗熱がとれたら、器に流し入れ、冷蔵庫で冷やし固める。
3:2に好みのソースをかける。
(MAMOR2023年9月号)
<撮影/星 亘(扶桑社) デザート製作/吉野清美 写真提供/防衛省>
※記事内容は上記掲載号の発売時点のものです