•  NTTドコモ・モバイル社会研究所、水野一成氏の調査結果によると、防災に役立つアプリをインストールしている人は3人に1人だという。また防災弱者といわれるシニア層は防災意識が高い傾向にあり、他年代よりもアプリを利用している人が多いのだそう。災害時にスマホをどのように活用したらいいか、防災に役立つスマホのアプリ、ウェブサイト、スマホの裏技を知っておこう。

    【水野一成】
    NTTドコモ・モバイル社会研究所の研究員。防災など各種社会調査を行い、調査結果を社会に還元している。調査結果は研究所のウェブサイトで随時公開している

    平時からスマホの使い方に慣れておくのも防災の1つ

    画像: ※画像はイメージです(写真提供/防衛省)

    ※画像はイメージです(写真提供/防衛省)

     災害時は正しい情報をすばやくキャッチすることが命を左右する。そこで、防災に役立つスマホのアプリケーションやウェブサイトを知っておくことが大切だ。

     最大のメリットはどこでも使え、停電していても情報を得られること。その一方でバッテリー切れや、ネットに接続できないエリアでは機能しないという弱点もある。

     水野氏は「予備バッテリーを用意したり、公共の場で誰でも利用できるフリーWi-Fiを使用したり、災害用伝言ダイヤル(171)を使ったり、通話回線がパンクしたときはラインやツイッターでやり取りするようにするなど、あらかじめ発災時に備え、複数の連絡手段を家族や仲間と打合せしておくとよいでしょう」と効果的なスマホの使い方を語る。

    NHKニュース・防災アプリ

     最大のメリットはテレビで放送中のニュースが見られること。停電などでテレビが映らなくても、スマホ画面上でNHKの災害ニュースや災害情報が見られるアプリ。(無料・提供/NHK)

    東京都防災アプリ

     東京都の災害情報だけでなく、防災対策をクイズで学べたり、備蓄のチェックができるので全国で使える。タップするとブザーが鳴る「緊急ブザー」の機能もある。(無料・提供/東京都)

    気象庁ホームページ

     気象庁ホームページ内にある「防災情報」から「あなたの街の防災情報」にアクセスし、住んでいる地域の情報を入力すると、雨雲の様子や発令されている警報・注意報が分かウェブサイト。(無料・提供/気象庁)

    特務機関NERV防災

     天気予報や地震、津波、噴火の速報、特別警報など、気象庁が発表する防災の気象情報をリアルタイムで配信。Jアラートも受信できる。(無料・提供/ゲヒルン株式会社)

    Yahoo!防災速報

     現在地だけでなくプラス設定した国内3地点の地震情報や津波予報、自治体からの緊急情報などの情報が入手できる。離れて暮らす家族の災害状況が分かる。(無料・提供/Yahoo Japan Corporation)

    地震10秒診断

     住んでいる地域の位置情報を入力すると、30年以内に起こる地震の確率や地震が起こった際の停電・断水日数などが10秒で診断できるウェブサイト。(無料・提供/防災科研・損保協会)

    いざというときに役立つ4つのスマホ裏技

     防災に役立つアプリやウェブサイト以外にも、いざというときに役に立つスマホの活用術がある。いざに備えて、これらの機能が入っているかもスマホ選びの基準にしたい。「ライト機能」は停電時の明かりとして使える。また建物の倒壊などで閉じ込められたときには、定期的に音を鳴らすことができる「アラーム機能」を使い、救助者へ居場所を知らせることができる。

     すばやい情報の検索には「○○を調べて」などとスマホに話しかけると知りたい情報が検索できる「音声認識機能」が役に立つ。防災アプリや自治体からくる新着の災害情報をトップ画面に表示して知らせてくれる「ポップアップ通知」も使いたい。

    (MAMOR2022年9月号)

    <文/魚本拓>

    災害・有事を生き残る自衛隊サバイバル術

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