• 画像: 那覇駐屯地でのイベント開催時に、会場にブースを設け、訪れた若者に対して、自衛官募集の案内を行う沖縄地方協力本部の広報官

    那覇駐屯地でのイベント開催時に、会場にブースを設け、訪れた若者に対して、自衛官募集の案内を行う沖縄地方協力本部の広報官

     自衛隊には、実はたくさんの広報担当者が配置されている。防衛省本省をはじめ、陸・海・空各自衛隊のあちこちにいる広報担当たちが、自衛隊の活動を知ってもらうためにどんな仕事をしているのか、詳しく紹介しよう。

    中枢から各地の部隊まで広報担当を全国に広く配置

     広報とは、「企業や団体などが、業務内容や施策などを広く一般の人々に知らせること」。自衛隊でも、国民の理解と協力を得ることなどを目的として、さまざまな広報活動を行っている。その広報活動には、多くの「広報部門」そして「広報担当者」が関わっている。ひとくちに自衛隊広報といっても、各組織それぞれに広報担当が配置されているのだ。在籍する部署によって仕事の内容は異なる。

    全国に配置されている、自衛隊の広報担当

    <中枢>

    ●防衛省大臣官房広報課
    わが国の防衛に対する取り組みや活動について、国内外に対して広く情報を発信している。防衛省の広報誌である、本誌『MAMOR』の編集協力も担当。

    ●陸・海・空各自衛隊の幕僚監部広報室
    陸・海・空各自衛隊が行う活動内容をそれぞれ国民に広く知らしめ、理解を得るべく、さまざまな活動を行っている。

    統合幕僚監部報道官室
    陸・海・空各自衛隊が協力して行う活動内容を国民に広く知らしめ、理解を得るべく、さまざまな活動を行っている。

    <各地>

    ●基地・駐屯地・部隊・各種学校の広報室
    基地、駐屯地、部隊、学校ごとに単独で、主に地域に密着した広報活動を行っている。大臣官房広報課や各幕僚監部広報室、さらには各地方協力本部の広報部門と連携して活動することもある。

    ●自衛隊地方協力本部の広報官
    全国47都道府県全てにある「自衛隊地方協力本部」では、それぞれの都道府県を担当領域として、イベントや部隊見学などの広報活動を行うとともに、自衛官の募集に関する業務を担当。地域とのコミュニケーションの窓口として、また人々に一番身近な「自衛隊の広報担当」として告知・PRをし、自衛隊志願者の受験から入隊までを緊密にサポートする。

    自衛隊のさまざまな広報活動の意味合いは大きく2つ

    令和2年版の自衛官募集ポスター。自衛隊の関係機関はもちろん、全国の駅の構内や学校の掲示板などにも張られたため、多くの人の目に触れたことだろう

     自衛隊の広報活動を知る上で重要なのは、広報活動の目的が、大きく分けて2つある点だ。その2本柱とは、「一般広報」と「募集広報」。

     一般広報は、広く国民、さらには海外の人々に向けて、防衛省・自衛隊の活動を知らしめ、理解してもらうための広報だ。自衛隊の活動には、国民の理解と協力が不可欠。そこで、自衛隊の活動内容を分かりやすく伝え、イメージアップや活動内容の認知に努めている。また海外に向けては、インターネットでの情報発信などを通じて、自衛隊の精強さ、能力の高さを表すのはもちろん、わが国の安全を守り、侵略を排除するという強い意思を表す狙いがある。

     2本目の柱、募集広報の目的はズバリ、隊員募集だ。精強な自衛隊を維持するためには、若く有能な人材を常時確保することが必須条件である。それに役立つ活動が募集広報だ。地域の掲示板などで「自衛官募集」のポスターを目にしたことはないだろうか。あれが、募集広報の一番身近な形といえる。

     もちろん、全ての広報活動を厳密に「一般広報」、「募集広報」と分けられるわけではない。広く一般国民向けに自衛隊そのものへの理解を深めてもらうための活動は、自衛官に応募してくれるかもしれない若年層への広報も兼ねているからだ。

    (MAMOR2021年5月号)

    <文/臼井総理>

    #自衛隊を広報したい!

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